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2023年5月31日水曜日

スマホ単体割引を禁止し、回線契約セット割引を4万4000円に倍増(総務省案)

総務省は、2023年5月30日午前10時から「競争ルールの検証に関するWG(第45回)」を開催しました。

その際、事務局(総務省総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課)から「検討の方向性(案)について(電気通信事業法第27条の3に関する見直し)」が配布され、総務省がスマホ単体割引を禁止し、回線契約セット割引の上限額を4万4000円に倍増させたいと考えていることが明らかになりました。




※よろしければ、次の記事もご覧ください。


●ANA Pay(エーエヌエーペイ)、1マイルから残高チャージできます
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/05/anapay1.html




ソースはこちら。


端末の購入等をすることのみを条件とすることで上限2万円規制の対象外となる端末値引き(以下「白ロム割」という。)が始まったことにより再び「1円販売」等の大幅な端末値引きが行われるようになった。その結果、端末の単体での販売を拒否することで実質的に2万円を超える利益の提供を行うといった違法行為が発生するとともに、いわゆる「転売ヤー」が跋扈するなどの不健全な事象も発生している。
このような状況を是正するためには、その原因となっている通信サービスと端末のセット販売に係る白ロム割を規制の対象とすることが適当ではないか。

上限額については、その算出した額の内数である4万円とすることが適当ではないか。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000883209.pdf


総務省が「上限2万円規制」(通信サービスと端末のセット販売を行う際の利益の提供の上限額を2万円と定めた規制)をしたことで、スマホの割引額の上限が2万2000円となりました。そのため、iPhoneSE(第三世代)64GBの販売価格が62800円だとしたら、40800円を下回る値段では販売できないことになります。

しかし、これではMNPしたいとは思わせるほどの魅力はないため、携帯キャリア各社としてはなんとかiPhoneSEを一括1円で販売したいわけです。そこで、iPhoneの販売価格そのものを2万2001円に引き下げ、2万2000円のMNP値引きで一括1円を実現するという販売手法が考案されました。

とはいえ、この方法には弱点があります。それは、iPhoneの単体販売(移動機販売)を求められたら2万2001円で販売しなければならなくなるという点です。そのため、スマホの単体販売を求められたら「在庫がない」と噓をついて販売を拒否する販売店が常態化し、社会問題にもなりました。

【参考】

●iPhoneSE(128GB)を3万0201円で購入しました

http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-2231.html

●UQにMNPして、iPhoneSE(第三世代)が一括1円

http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-2563.html


そうしたところ、公正取引委員会が「スマホ一括1円販売は不当廉売にあたるおそれがあるので、監視を強化し厳正に対処する」と警告するに至り、スマホ一括1円販売が事実上できなくなりました(やると検挙されるリスクが現実化したため)。

【参考】

●iPhone一括1円販売が終了へ(独禁法違反)

http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-2667.html



今回の総務省案は、スマホ一括1円販売が事実上できなくなった現状を踏まえ、スマホ単体割引を禁止し、その代わりに回線契約とのセット割引の上限額を2万2000円から4万4000円に倍増するというものです。

これが我々にどのような影響があるかというと、楽天モバイルで最新のiPhoneがお得に買えなくなるので、Appleギフトカードを買いだめてApple公式ショップで買うしかないということになります。

【参考】

●iPhone14Proを30%オフで買いました

http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-2676.html


とはいえ、UQモバイルとワイモバイルを交互にMNPすることでiPhoneSEの最新型が4万4000円オフで手に入る未来が到来するのであれば、それはそれで幸せなのかもしれません。


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