財務省は、2023年8月2日、個人向け国債変動10(第161回)の発行条件を発表しました。
募集期間は8月3日から8月31日まで、発行日は9月15日です。
最も重要な関心事である適用利率は0.39%でした。
これは2014年7月の0.40%以来、9年ぶりの高水準となります。
個人向け国債変動10は、実勢金利の動きに応じて半年ごとに適用利率が変動する商品です。毎月発行しており、先月の適用利率は0.28%でした。
個人向け国債変動10の基準金利は次のとおりであり、適用利率は「基準金利×0.66」となります(ただし、適用利率の下限は0.05%)。
https://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/main/qa/answer_qc.html#qa-kinri
日銀が1.0%までの長期金利の上昇を容認したことで実勢金利が上昇し、それに応じて10年物国債の平均落札利回りも上昇したことで、個人向け国債変動10の適用金利も0.28%から0.39%へ上昇することになりました。
個人向け国債変動10の満期は10年ですが、1年後から全部又は一部の中途換金が可能であり、3営業日程度で着金します。
ただし、中途換金するときは、ペナルティとして直近1年間に受け取った利子相当額が天引きされるため、すぐに必要なお金はauじぶん銀行(金利0.2%)などの金利が高い普通預金口座で保管しておくべきです。
なお、個人向け国債変動10を買うときは、購入キャンペーンを開催している証券会社で買うべきです。
先月(7月募集分)まではSMBC日興証券が最もお得でした。というのは、購入額1000万円で1万4000円のキャッシュバックに加えて2000ポイントがもらえたからです。
しかし、今月はポイント付与がなくなりキャッシュバックだけになってしまいましたので、どこで買っても違いはありません。私は6月簿中分を買ったばかりですので8月募集分は買いませんが、もし買うとしたら9月募集分で復活することを期待してSMBC日興証券で買うと思います。
※私は、個人向け国債変動10をみずほ証券とSMBC日興証券で購入しています。
みずほ証券では「みずほプレミアムクラブ」の会員資格(保有資産1000万円以上+みずほ銀行の毎年末の残高50万円以上)の会員資格を満たすために1000万円(第115回)を入れっぱなしにしており、それ以外の個人向け国債変動10はポイント目当てでSMBC日興証券で購入しています。
先月、UI銀行の3ヵ月定期・利息1%のために国債を一部中途換金しました。ざっと計算したところ、1000万3ヵ月1%で税引き20000円の利息ですが、この間に国債を保持し続けていた場合の逸失利益は9300円ぐらいで、実質1万円弱の利益にしかなりません。
返信削除直近2回の利子没収は、また買い直した時のキャッシュバックで相殺できるとはいえ、このまま利率が上昇しキャッシュバック額が据え置きされれば、中途換金調整額は事実上のペナルティーになります。
長々と書いてしまいましたが、今まで無リスク資産は何も考えずに国債にぶち込んできましたが、これだけ利率が上がってくると、おいそれと中途換金もできなくなります。
10年保持する気がないのなら、利率が下がってもネット銀行などの定期にした方がいいのでしょうか?
キャッシュバック目当てで、証券会社をローテーションしていた頃と隔世の感がします。
コメントありがとうございます。
返信削除>10年保持する気がないのなら、利率が下がってもネット銀行などの定期にした方がいいのでしょうか?
私は、auじぶん銀行に1500万円程度、楽天銀行に150万円程度、みずほ銀行と郵便局に各50万円程度、オリーブプラチナプリファードを保有する間は三井住友銀行に50万円を置いてあり、残りは個人向け国債を買っています。
複数の銀行に1000万円ずつ置いておきたくないため、車を買い替えてauじぶん銀行のお金が少なくなれば個人向け国債を一部解約しようと思っていますが、直前2回分の利子相当額の天引きは仕方がない(銀行破綻の保険料の代わり)だと思っています。