面白い記事を読みました。
●マネックス証券「ドコモ傘下入り」をめぐる皮算用
https://toyokeizai.net/articles/-/707119
無料で全文が読めますが、興味深かった部分は次のとおりです。
1,マネックス証券の純資産額は487億円だが、ドコモは970億円と評価して48%の株式の対価として466億円を支払った。
※ドコモは更に20億円を増資し、49%の株式(マネックス証券を100%子会社とする「ドコモマネックスホールディングス」の株式)を取得することになります。
2,マネックスグループは売却益182億円を獲得するが、これは純利益26億円の7年分である。
3,マネックス証券の口座数は223万口座、預り資産残高は7兆円だが、ドコモの子会社化後は500万口座、15兆円を目指す。ドコモは「数百万口座では物足りない。1000万口座を目指す」ともくろむ。
要するに、
1,マネックスグループは、マネックス証券の半分の株式を売却する代わりに7年分の利益の先払いを受けた。
2,売却額はマネックス証券の企業価値とほぼ同額なので、仮に売却直後にマネックス証券の企業価値がゼロになったとしてもマネックスグループは損しない。
3,マネックスグループはマネックス証券の売却後も半分の株式を保有するため、売却後にマネックス証券があげる利益の半分をこれからずっと得ることができる。マネックス証券の企業価値が売却後に2倍になれば182億円を丸儲けすることになる。
ということになります。
マネックスグループにとっては、得しかない素晴らしいディールでした。
なお、マネックス証券の預り資産残高は7兆円ですが、SBI証券の預り資産残高は30兆円(2023年7月末に到達)です。
マネックス証券は、口座数も預り資産残高もSBI証券の4分の1の規模に過ぎませんが、逆に言えば、これはまだまだ伸びしろがあるということを意味します。ドコモの資金力にものを言わせたお得な顧客還元が期待できそうです。
ドコモは昔から顧客への還元が渋い印象しかないので、逆にサービスが改悪されないか心配しています。
返信削除コメントありがとうございます。
返信削除>逆にサービスが改悪されないか心配しています
最初の大盤振る舞いをおいしくいただくことができれば、私は満足です。