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2024年1月18日木曜日

eMAXIS Slim、「楽天プラス」や「SSGAライト」に対抗値下げせず

超低コストインデックスファンドに黒船が来寇しています。




日経速報ニュース(2024/01/18 05:00)の下記記事を見ました。

●投信手数料下げ、外資系の運用会社も 個人マネーに照準


上記記事は、運用資産残高トップ10のリストを掲載しています。

それによると、上位5社は次のとおりです。


1,ブラックロック 8兆5944億ドル
2,バンガード 7兆2526億ドル
3,フィデリティ 3兆6555億ドル
4,ステート・ストリート 3兆4814億ドル
5,JPモルガン 2兆7657億ドル


上位5社のうち、バンガードは日本での拠点を閉鎖しました(バンガード・インベツトメンツ・ジャパン株式会社は、2022年1月28日をもって清算結了)。

しかし、他社は次のとおり日本での拠点を維持しています。


ブラックロック・ジャパン株式会社
フィデリティ投信株式会社
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社
JPモルガン・アセット・マネジメント


記事では、このうちブラックロックとステートストリートが超低コストインデックスファンドを投入した理由について、担当者のコメントを掲載しています。


ステート・ストリートは11日、米S&P500種株価指数や東証株価指数(TOPIX)、国内債券指数などに連動するファンドを7本投入した。
ステート・ストリートは日本の個人金融資産に狙いを定める。岩﨑宏明常務執行役員は新ファンドで未経験者や初心者層の資産形成を後押しし、顧客との接点を広げると話す。早期にファンドを取り扱う販売会社を決め、個人投資家が購入できるようにする。
世界最大の資産運用会社であるブラックロックも、23年11月に米S&P500種株価指数に連動する投信を投入した。須永真人クライアント・ビジネス部門長は個人向けビジネスの足がかりにしたいと話す


まさに、黒船来寇。

両社とも非常にやる気です。


これに対し、我が国の運用会社がどのように対抗するのか、とりわけ「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」と宣言し、3兆円ファンドと2兆円ファンドを抱える「eMAXIS Slim」シリーズがどうするのかが気になるところです。

上記記事は、次のように述べます。


三菱UFJアセットは他社に追随する形で業界最低水準の手数料を維持してきたが、今回は静観している。販売会社数が異なるなど公平に比較できない点があるとし、運用成績や信託報酬以外の実質費用などを加味して判断する方針だ。


確かに、ブラックロックのS&P500ファンドはマネックス証券専売品ですし、ステートストリートの7種類のファンドは販売会社が決まっていません。

スリムシリーズは「販売会社数が少ないファンドには対抗値下げしないという新たな理屈で対抗値下げを回避しようとしているわけですが、この理屈が素晴らしいのは楽天証券でしか買えない楽天プラスシリーズについても対抗値下げをせずに済むという点です。


しかし、ステートストリートのSSGAライトシリーズについて、auカブコム証券が2月22日に取扱いを開始することから、おそらく他のネット証券会社も順次取扱いを開始することになるものと思われます。
【参考】
●auカブコム証券、「SSGAインデックス・シリーズ・ライト」を2/22から販売開始
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2024/01/aussga222.html



スリムシリーズが対抗値下げするかどうかは、SSGAライトシリーズがどれだけ売れるかにかかっています。



がんばれ 負けるな SSGA



5 件のコメント:

  1. 三菱は方針転換を図るつもりだなと感じますね。
    「業界最低水準の運用コスト」とは総経費率。
    「目指すのは」実質運用リターンで業界最高水準。
    だから名目の信託報酬率だけで他社に追随はしない。

    じゃあ、オルカンは何故追随値下げしたの?
    野村が本気出してきたとあの時はビビったから。

    SP500や先進国株は値下げしないの?
    投資家が他社に流れ出すまでは静観を決め込むことにした。
    楽天、ブラックロック、SSにはリターンで負けない自身がある。

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  2. どうせ野村のはじめてみたいに3か月経ったら忘れられてますよ。
    slimや楽天といったブランド力だけが日本の顧客の価値基準ですから。どうやったらこの2つを負かすことができるのでしょうか。

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  3. コメントありがとうございます。

    >名目の信託報酬率だけで他社に追随はしない。

    対抗値下げはできればしたくないでしょうから、指数のライセンスフィーという例外要素を作ったら受け入れられたので、今回は販売会社数という例外要素を作ろうと考えて受け入れられるかどうか様子を見ているところなのだろうと思っています。

    >どうせ野村のはじめてみたいに3か月経ったら忘れられてますよ。

    あれはスリムオールカントリーが対抗値下げに踏み切ったからです。

    >slimや楽天といったブランド力

    スリムシリーズがプラン努力を持つに至ったきっかけは、2017年12月、スリム先進国株がETFを買うだけファンドに対抗値下げをしたからです。
    30億円だった純資産額は1か月ちょっとで50億円に増えました。

    楽天プラスシリーズにはブランド力はありません。
    売れている理由は、楽天証券の宣伝によって「新NISAの定番ファンドは楽天プラスシリーズ」と楽天証券の顧客が誤解しているからです。

    私は、楽天プラスシリーズがブラン力を獲得するためには、スリムシリーズがかつてたどったように、「細かな違いは無視して迅速に対抗値下げをし続ける」ことしかないと考えています。
    SSGAライトシリーズが各社で買えるようになる前に対抗値下げに踏み切るかどうかが分水嶺になるのではないでしょうか。

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  4. slimシリーズに対抗し得るブランドの1つが「ニッセイ購入・換金手数料なしシリーズ」だと思うのですが、「ニッセイ・S米国株式500」のリリースが遅かったことが残念でなりません。
    「ニッセイNASDAQ100」と同時にリリースできれば、もう少し伸びたのでは!?と思わずにいられません

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  5. コメントありがとうございます。

    >「ニッセイ・S米国株式500」のリリースが遅かったことが残念でなりません。

    せめてSBI・Vシリーズと同時期だったら勝負できたかもしれないですよね。

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