証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベント
https://www.fundoftheyear.jp/2023/
です。
2024年1月20日、FOY2023の結果発表が行われました。
投票結果は、次のとおり。
1,eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 180p(67人)
2,ニッセイ外国株式 61p(27人)
3,eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 37p(18人)
3,eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 37p(18人)
4,VT(バンガードの全世界株ETF) 25p(12人)
5,eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) 20p(10人)
6,eMAXIS Slim先進国株式 20p(9人)
7,結い2101 19p(9人)
8,たわらノーロード先進国株式 17p(8人)
9,eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) 14p(7人)
10,ひふみ投信 12p(6人)
【11~20位はインデックスファンドのみ】
11,楽天全米株式 11p(5人)
13,はじめてのNISA・全世界株式(オール・カントリー) 9p(4人)
17,楽天全世界株式 6p(3人)
18,楽天・インデックス・バランス 6p(2人)
18,ニッセイNASDAQ100 6p(2人)
20,SBI・V・米国増配株式 5p(2人)
※投信ブロガーは、第1位(3p)、第2位(2p)、第3位(1p)の3ファンドを指定して投票する。第1位だけとか、第1位と第2位だけといった投票もできる。
※上記投票結果は、各投資ブロガーのポイント数を集計し、ポイント数の多いファンドを上位にしたもの。ポイント数が同数のときは投票者数が多いファンドを上位とし、ポイント数も投票者数も同数のときは同順位とする。
たわら先進国株は、FOY2022では第11位(14p、7人)でしたが、FOY2023では第8位(17p、8人)でした。
かつてインデックス投資と言えば先進国株ファンドを買うことでした。
先進国株ファンドの3強は、ニッセイ外国株、たわら先進国株、スリム先進国株の3ファンドですが、ベスト10にこれら3ファンドがランクインしており、投信ブロガーの根強い支持があることが分かります。
特にニッセイ外国株は、これら3ファンド中で新規設定日が最も古く、継続的に信託報酬の引き下げをしてきたことで、岩盤のように強固な支持層が存在し、FOY2023でもFOY2022と同様に2位をキープしました。
しかし、現在は、全世界株ファンドと米国株ファンドに人気が移っています。
全世界株ファンドは、1位、4位、13位、17位の4ファンドがランクインしています。
米国株ファンドは、3位、11位、18位、20位の4ファンドがランクインしています。
とはいえ、これら8ファンドのうち、ベスト10にランクインしているのはスリムオルカン、スリムS&P500、VTの3ファンドだけです。VTは米国ETFですので横に置いておくとして、人気のバロメーターである純資産額ではスリムオルカン(2兆1337億円)とスリムS&P500(3兆2863億円)が飛び抜けています。
これに対し、全世界株ファンドと米国株ファンドの分野を切り開いた楽天全世界株(4042億円)と楽天全米株(1兆2647億円)は、信託報酬の引き下げ競争から離脱したことで投信ブロガーの支持を急速に失ってFOY2023では17位と11位に沈み、ベスト10から外れてしまいました(FOY2022では、楽天全世界株は11位、楽天全米株は8位)。
投票結果を見て思うのは、SBI・Vシリーズの凋落です。
20位に米国増配株ファンドがかろうじてランクインしたものの、主力のSBI・V・S&P500(1兆3004億円)は圏外に沈みました。
1兆円ファンドがベスト20にランクインしないのは異常事態のように見えますが、米国株ファンドの信託報酬は0.05%の時代に突入しており、スリムS&P500は対抗値下げが可能だが、米国ETFの経費率0.03%を負担しなければならないSBI・V・S&P500の対抗値下げはないと思われているからでしょう。
ランキングに話を戻すと、我々のたわら先進国株は第8位です。
上位にランクインすることで資金流入が加速すると、①指数との乖離原因、②コストアップ原因になるリスクがあります。
かといって、ベスト10にランクインしないのでは、応援している身としてはどこか寂しい思いがします。
そのため、第8位は、ギリギリベスト10にランクインするという絶妙の結果でした。
たわら先進国株式は複数年トップ20入りしているのも良い所だと思います。長期に渡る支持も投資家の愛です。
返信削除来年は楽天プラスシリーズが入ってくるのか気になります。
男爵様に相談したい事があります。日本株式投信を、 Slim国内株式にするかS SGAライトにするか迷っています。
男爵様ならどちらになさいますか?お手数をおかけ致しますが、アドバイスをお願い致します。
私の状況は以下の通りです。
①新NISAはauカブコム証券を利用(電波の関係でauユーザー)
②先進国株式97%、日本株式3%で保有したい。
③入金出来るのは毎月3万円で、1月から先進国株式をクレカ積立。日本株式は迷っているので今は積立設定していない。
SBI・V・S&P500を積み立てしています。
返信削除僅差なので、乗り換えはしていません。
米国ETFの経費率0.03%が0.028%とか、0.0275%とかに
下がるといいな、と思っております。
コメントありがとうございます。
返信削除>新NISAはauカブコム証券を利用(電波の関係でauユーザー)
マネ活プラン(クレカ投資の還元率が12か月まで3%、13か月以降が2%)でしょうか?
>先進国株式97%、日本株式3%で保有したい
先進国株ファンドに日本株ファンドを組み合わせるというのは、みんながやっていません。
みんながやらないのには相応の理由がありますので、やらないほうがよいと思います。
しかも、日本株を時価総額比で持ちたいというのであればまだ理解できますが、時価総額比の半額以下の3%を混ぜる理由が分かりません。
>入金出来るのは毎月3万円
今買っている先進国株ファンドを3万円ずつ買うのがよいと思います。
>日本株式投信を、 Slim国内株式にするかSSGAライトにするか迷っています
SSGAは実績がなく、純資産額がどれだけ集まるかが分からないため、このどちらかであればスリムTOPIXです。
>僅差なので、乗り換えはしていません。
今は僅差ですが、スリムS&P500が対抗値下げをすると差は広がります。
>米国ETFの経費率0.03%が0.028%とか、0.0275%とかに
下がるといいな
バンガード次第ですが、もう限界まで下がっているように思います。
アドバイスありがとうございます。
削除投資先として日本株式を除外したくない+時価総額比で直近5.4%だが日本が低下傾向にある+日本で働いているので日本の割合を少し低くしておきたい故の3%です。
今回のご回答を元に再検討します。
SBIアセット ランキングに挙がって来ないのが寂しいです バンガードETFを直に買うのもありでしょうかね
返信削除野村のはじめてシリーズですが 野村證券では売上上位ですね ネット購買とは異る思惑絡みの対面販売なんですかね 堅実なのも評価されるのかな
反応の無い三菱アセット 何か変ですね
楽天と同じ匂いがしてきます
コメントありがとうございます。
返信削除>時価総額比で直近5.4%
これは新興国を含んだ全世界株での日本株の配分比です。
>はじめてシリーズですが 野村證券では売上上位ですね
売れ筋ランキングではトップ10圏外、アクセス数ではオールカントリーのみ6位です。
12月の純増額は2億0800万円にすぎません。
率直に言って売れていなかったのですが、新NISAがスタートした1月に入って純資産額が倍増しています。
はじめてのNISAというネーミングのおかげなのかもしれませんね。
ランキングはブログという、メディアが古いのが原因でしょうね。今は動画やSNSの時代なので。
返信削除それにしても、ニッセイ外国株式の2023.12資金流出金額は驚きました。
コメントありがとうございます。
返信削除>ランキングはブログという、メディアが古いのが原因でしょうね
インプレッション稼ぎをする必要がないからだと考えています。
>ニッセイ外国株式の2023.12資金流出金額は驚きました。
ご指摘いただき確認しましたが、ちょっとすごいことになっていますね。