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2025年2月24日月曜日

野村の1兆円アクティブファンド、25年間TOPIXに負け続ける

野村アセットマネジメントは、2025年2月21日、国内初の1兆円ファンドだった「ノムラ日本戦略ファンド」のマザーファンドを廃止し、別のアクティブファンドのマザーファンドに合流させる方針を明らかにしました。



リリースが出ています。
https://www.nomura-am.co.jp/news/20250221KWNG5NV3.pdf



廃止に至ったのは、

当ファンドの運用実績は、2000年2月の設定来、ベンチマークとしている東証株価指数(TOPIX)(配当込み)を上回っていません。

という非常に悲しい理由からでした。

月報には「運用実績の推移」がグラフ化されています。


見事にTOPIXを下回り続けていることが分かります。設定来リターンは75.4%ですが、同じ期間のTOPIXは159.4%です。


この点について、日経新聞(2025/02/22 朝刊7ページ)は、


●野村「1兆円ファンド」併合 長期の運用不振、残高560億円に 投信本数削減で効率化


で次のとおり報じています。

日本株戦略ファンドは2000年2月に設定し、直後に国内の投信で初めて残高が1兆円を超えた。ただ、その後IT(情報技術)バブルが崩壊し、基準価格は15年以上にわたって初期の1万円を下回った。設定来の騰落率は基準とする東証株価指数(TOPIX)を大きく下回り、足元の残高は560億円程度にとどまっている。



さて、合流先の「ノムラ・ジャパン・オープン」ですが、野村アセットは「1996年2月設定の弊社における日本株アクティブファンドの旗艦ファンドです」としています。
リターンもさぞかし素晴らしいのだろうと思って月報を見てみました。

https://www.nomura-am.co.jp/fund/monthly1/M1140175.pdf



設定来 186.5%
TOPIX 193.1%


ノムラの旗艦ファンドでこの体たらくということは、プロ中のプロでもアクティブ運用でインデックスを上回るリターンを上げ続けることは非常に難しいという実例がまた一つ増えてしまったということになります。


6 件のコメント:

  1. じつはけっこう優秀で、何らかの事情でわざとちょっと負けていた、なんてことはないですかね?
    その「事情」が何なのかはさっぱり見当もつきませんが。

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    1. > じつはけっこう優秀で、何らかの事情でわざとちょっと負けていた、なんてことはないですかね?
      > その「事情」が何なのかはさっぱり見当もつきませんが。

      手加減をする意味が全くないと思います。
      優秀さを示せば、高い手数料が取れる上に、多くの人が買ってくれるのですから。
      むしろ、「さっぱり見当もつかない事情」に思いを馳せることの方が不思議です。

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  2. コメントありがとうございます。

    >じつはけっこう優秀で、何らかの事情でわざとちょっと負けていた、なんてことはないですかね?

    グラフを見れば一目瞭然ですが、常にTOPIXを下回っています。
    野村を信じて買った人には、とても悲しい結果になってしまいました。

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    1. このファンドの目的が良いパフォーマンスを叩き出すことではなくて、客に損をさせてその分誰かに儲けさせるとかなのではないか、そしてその目的を立派に果たしてみせたのではないか、というような意味です。
      TOPIXに負けるなんて、がんばってもなかなかできませんよ?

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  3. 「戦略ファンド」と銘打っておきながら、25年間商品性(グロース・バリュー・小型の3スタイル運用チームに分ける)の見直しを行なわなかったって笑えますね。各チームの運用モデルやポートフォリオ構築プロセスの改善の取り組みは行ったとあるが、それって「戦術」じゃないの?
    実はこのファンドには概算ですが28億円の信託財産留保額が流入しています(9500億の解約×0.3%)。それでこの成績ですか

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  4. コメントありがとうございます。

    >優秀さを示せば、高い手数料が取れる上に、多くの人が買ってくれるのですから。

    野村の運用能力を信じたくなる気持ちは分かりますが、現実は厳しい結果となりました。

    >客に損をさせてその分誰かに儲けさせるとかなのではないか

    1兆円の純資産額を維持できれば、毎年89億5000万円の運用会社報酬が入ってくるわけですから、まじめに運用して報酬を得るほうが野村にとっても得です。もしバレれば会社が傾くほどのダメージを受けるでしょうから、やる意味がありません。

    >TOPIXに負けるなんて、がんばってもなかなかできませんよ?

    多くのアクティブファンドが時価総額比の指数に負けています。
    時価総額比の指数が全てのアクティブ投資の集積である以上、勝つファンドが出れば負けるファンドも必ず出るわけであり、これはやむを得ないことです。

    >「戦略ファンド」と銘打っておきながら、25年間商品性(グロース・バリュー・小型の3スタイル運用チームに分ける)の見直しを行なわなかった

    新規設定後に暴落が発生して純資産額が激減し、どうすることもできないうちに多くの解約が発生して更にどうすることもできなくなって、社内で火中の栗を拾いたい人が誰もおらず、今回の発表に至ったのではないかと思っています。

    >このファンドには概算ですが28億円の信託財産留保額が流入しています

    規模が大きいかったので、文字通り焼け石に水だったのでしょうね。

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