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本稿は、当ブログ(「 たわら男爵のインデックスファンド投資術 」)及び旧ブログ(「 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ 」)の集大成として、何らの知識がなくても実践できる資産形成の具体的なやり方をお伝えするものです(この記事の後で カテゴリ ...

2023年5月3日水曜日

たわらS&P500、新規設定1か月で1億円に届かず

 たわらノーロードS&P500」は、信託報酬0.09372%の超低コストインデクスファンドです。

2023年3月30日に新規設定されました。

298億円のマザーファンドが存在する素性の良さからeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の対抗馬になることが期待されましたが、残念な結果に終わってしまいました。




※よろしければ、次の記事もご覧ください。


●eMAXIS Slim米国株式(S&P500)、2兆円に到達

https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/05/emaxis-slimsp5002.html


PayPay改悪、クレジットカード決済を廃止、まとめて支払いに2.5%の手数料

https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/05/paypay25.html



米国株を投資対象とする超低コストインデックスファンドについては、下記記事で詳しく整理しています。

【参考】

【大改訂】「たわらノーロードS&P500」が新規設定(3/30~)。マザーファンドは298億円

https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/04/sp500330298.html



上記記事でお伝えしたとおり、たわらS&P500は、S&P500指数をベンチマークとするインデックスファンドとしては単独最安値を更新して登場しました

しかし、


1,既にVTI(バンガード社の全米株ETF)を買うだけファンドである「PayPay投資信託インデックスアメリカ株式」がより安い信託報酬で新規設定される旨が明らかになっていたこと。


2,単独最安値を更新したとはいえ、スリム米国株の信託報酬0.0968%と僅差だったことで直ちに同率まで対抗値下げする旨を発表されてしまい、大して話題にならなかったこと。


から、厳しい船出になることが予想されました。


たわらS&P500は現物株に投資し、しかも300億円規模のマザーファンドがバックに存在するというトビキリの素性の良さを備えています。信託報酬の値付けさえ間違わなければ簡単に純資産額1000億円に到達できたでしょうし、5000億円や1兆円すら目指すことができ、たわら先進国株を超えるたわらノーロードシリーズの看板ファンドになっていたであろうことを思うと、残念でなりません。

https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/04/sp500330298.html



ファンドの人気の高さは純資産額を見れば一目瞭然です。

なぜなら、ファンドにとって純資産額は顧客の愛(©大島優子)にほかならないからです。


それでは、たわらS&P500の純資産額を見てみましょう。

最新の純資産額は9100万円です。

新規設定から1か月が経過したのに1億円に届いておらず、明らかに失敗してしまいました。


この原因は明らかです。

それは信託報酬の値付けを間違えてしまったからです。ETFを除く全てのファンドでナンバーワンに君臨するスリム米国株に追いつき、そして追い越すわけですから、スリム米国株に簡単に対抗されてしまう水準の信託報酬でよいはずがありません。


上記記事でも言及しましたが、大事なことなのでもう一度言います。

たわらS&P500がこの状況を打破する方法は、「大胆な信託報酬の引き下げ」しかありません。

信託報酬を税抜0.076%に引き下げ、VTIを買うだけファンドである「PayPay投資信託インデックスアメリカ株式」と税抜信託報酬で並べば、純資産額2兆円に到達したスリム米国株を脅かす超巨大ファンドに成長することも夢ではない、私はそう思っています。


4 件のコメント:

  1. ただでさえ新規設定ファンドは最初の運用報告書が出るまで様子見となりがちなのに、2兆円達成の波に逆らってまで乗り換えるにはそれなりの理由、動機付けが必要でしょう。
    ほぼ同日に設定されたニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、同指数の既存インデックスファンドの半分以下の信託報酬で既に10億円を超えてますし、そういうことなんでしょうね。

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  2. たわらにはブランド力が無いのが根本的な原因だと思います。名前を変え、バフェットに宣伝して貰えば日本を代表するファンドになりますよ。

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  3. 例のTracersオールカントリーですが、4/26に純資産額900万円で始まり、4営業日後の5/2付で1億円を超えましたね。
    ここ数日は相場が好調で、追い風(純資産額の膨張)の効果もあると思いますが、なかなかのロケットスタートかもしれません。

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  4. コメントありがとうございます。

    >ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、同指数の既存インデックスファンドの半分以下の信託報酬で既に10億円を超えてます

    競合ファンドよりもコスト面で明らかな優位性があるおかげですよね。
    超低コストファンドが乱立するS&Pを避けてNASDAQ100ファンドを出したのは良い選択だったと思います。

    >たわらにはブランド力が無い

    たわら先進国株は業界最安値で新規設定したスタートは良かったのですが、その後の超低コスト競争に乗り遅れた(忘れたころに業界最安値を単独更新する)のが最大の原因だと考えています。
    ニッセイ外国株も同じと言えば同じですが、これまでの実績で「待っていればいずれ業界最安値を単独更新してくれるだろう」という信頼感があったのでしょうね。

    >Tracersオールカントリーですが、4/26に純資産額900万円で始まり、4営業日後の5/2付で1億円を超えましたね。

    運用会社はもっと純資産額が集まると期待していたと思います。
    指数のライセンス料を顧客負担にしながら、それを黙って安さを宣伝すればよいという態度に反発した顧客が相当数いるのでしょうね。
    試算結果の公表を拒否した日興アセットマネジメントの自業自得と言えばそれまでですが、ネット社会における初動対応を間違えてしまった感があります。

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