セゾン投信は、2006年6月12日、クレディセゾンで部長職を務めていた中野晴啓さんがクレディセゾンの100%出資を受けて創業したものです。
2014年には日本郵政の出資を受け、現在の株主構成はクレディセゾン60%、日本郵便40%です。
その中野さんが2023年6月28日開催の株主総会でセゾン投信をクビになります。
※よろしければ、次の記事もご覧ください。
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/06/sbiv.html
ソースは、共同通信の下記記事(2023.6.1 9:57)です。
https://www.47news.jp/9398247.html
関係者によれば、顧客本位で堅実な積み立てを目指す中野氏に対し、親会社クレディセゾンの林野宏会長がセゾン投信の投資信託の販売拡大を主張し、路線対立があったという。事実上の更迭とみられる。中野さんは創業者ではありますが、セゾン投信の株主ではありません。
株主総会で取締役が選任され、取締役会で代表取締役が選任されるわけですが、6月28日開催の株主総会でクレディセゾンが中野さんを取締役から解任する動議を出すということなのでしょう。
私は、セゾングローバルバランスファンドが2007年に新規設定された直後から積立投資をしていました。
2015年に全て売却してVTとたわら先進国株に買い替えたものの、tsumiki証券でエポスカード投資が始まったことをきっかけに積立投資を再開し、
tsumiki証券のエポスカード投資(毎月5万円) 現在の時価142万8961円(+13万2961円)
セゾンポケットのセゾンカード投資(毎月1000円) 現在の時価4万9211円(+6875円)
という状況です。
セゾングロバラはインデックスファンドではありませんが、中野さんがCIO(運用調査部門の最高責任者)であることから一定の信頼度がありました。
しかし、親会社が中野さんの方針(記事によれば「顧客本位で堅実な積み立てを目指す」というもの)を否定し、中野さんを解任するというわけですから、セゾングロバラの信頼度をかろうじて守っていた最後の砦が失われたことになります。
投資信託にとって純資産額というのは顧客の愛です。投資信託は愛されて、大きな金額の純資産額を集めることができます。たくさんの愛をありがとう。(ⓒ大島優子)
というわけで、tsumiki証券とセゾンポケットで保有していたセゾングロバラを全売却する注文をしました。
セゾンポケットの1000円積立は中止し、tsumiki証券の5万円積立はエポスゴールドカードの年間100万円決済の達成額に影響するため継続しますが、ある程度の金額になったら売却しようと考えています。
【2023.6.1 16:40追記】
セゾン投信は、本日、中野会長の失脚を受けて「社長メッセージ」を公表しました。
こちらです。
長期資産形成を念頭に置いたファンドの運用方針や運用スタイルについてもこれまで通り、各ポートフォリオマネージャーが丁寧な運用を続けていきます。
https://www.saison-am.co.jp/news/2023/info/20230601113412.html
しかし、創業者の中野会長でさえクレディセゾンの言うことを聞かなければ簡単にクビになってしまったわけですから、社長やファンドマネージャーはこれまで以上にクレディセゾンの顔色をうかがい、その意向を忖度することに全力を注ぐものと思われます。
つまり、中野会長が失脚した本日以降は顧客の顔ではなく親会社の顔を見たファンド運営がなされるリスクが高いということになります。
中野会長の任期は6月28日開催の株主総会で解任動議が議決されるまでですが、既に死に体であり、セゾン投信に対する影響力は全て剥奪されたとみるべきです。
私が急いでセゾングロバラを全売却したのも、中野会長が去ったセゾン投信には何らの魅力がなく、投資するに値しないと考えたからです。
10年前はセゾン投信もよかったですがさすがに今の時代に合わなすぎる商品ですし親会社の拡大意向もわかっちゃうのが不幸でしたね
返信削除中野晴哲?
返信削除えー、マジですか。セゾン投信の商品は購入ルートが絞られてますからね。親会社はこれを一般化したかったのでしょう。
返信削除積立王子は今後どうするのでしょうか。独立してファンドを立ち上げたりするんですかね。
ただ大変失礼ながら、60才の方が創設するファンドに長期投資出来るかっていうと、うーん。。。
コメントありがとうございます。
返信削除>さすがに今の時代に合わなすぎる商品
コスト競争についていけなかったのが痛かったですよね。
>中野晴哲?
ご指摘ありがとうございます。
訂正しました。
>親会社はこれを一般化したかったのでしょう。
スルガ銀行を持分法適用会社にすることとの関係が気になりますね。
>積立王子は今後どうするのでしょうか。
ニッセイアセットマネジメントの上原常務取締役をSBI証券が常務執行役員として引き抜いたように、どこかが引き取るかもしれませんね。
中野さんは知名度抜群ですから、新NISAをにらんで超低コストインデックスファンドの普及活動を担当させたら効果抜群だと思います。
株主構成は日本郵「便」が40%だったと思います
返信削除くは72さん、ご指摘ありがとうございます。
返信削除該当部分を訂正しました。
二日続けてこの文章が書かれていますが、どのような意図があるのでしょう。大島優子の発言ではないかと思いますが。引用箇所を間違えていませんか?
返信削除「投資信託にとって純資産額というのは顧客の愛です。投資信託は愛されて、大きな金額の純資産額を集めることができます。たくさんの愛をありがとう。(ⓒ大島優子)」
コメントありがとうございます。
返信削除>どのような意図があるのでしょう
純資産額は人気のバロメーターであるということを大島優子風に表現してみました。
原典は次のとおり。
「私たちにとって票数というのは皆さんの愛です。私たちは愛されて、こんなに大きいステージでイベントをやることができています。たくさんの愛をありがとうございました」
セゾン投信のHPに以下の記事が紹介されていました。
返信削除日経ビジネス(2023年5月1日・8日号)『有訓無訓』
「残高至上主義から長期投資の精神守れ」 セゾン投信・中野会長
中野 晴啓[セゾン投信会長CEO]2023.4.28
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00113/00225/
この記事を読むと、親会社との対立(収益拡大と販路の面)、特に長期投資に不可欠な運用面で資産を安定させるための直販へのこだわり(販路)あたりが、会社立ち上げ当初からあったようですね。
信託報酬を下げ(られ)なかったワケもなんとなく予想がつきます。セゾン投信の良さは、販路を絞って資産の出入りを安定させ安定的な運用をしようとしていたことだと思っていましたが、これでわざわざコストの高いセゾン投信にする必要もなくなったと考えます。
昨日の、セゾン投信のHPで発表された「一部報道について」の内容はファンドに関することだけで、運用方針は変わらないといえば安心すると思っているのかなと、販路についての記載はなく、ファンドの運用方針が変わらない旨の記載しかありませんでした。
中野会長が危惧していたことが(販路が拡大することにより資産の急激な変動:流入、流出)起こるんだろうなぁ予測します。
コメントありがとうございます。
返信削除>中野会長が危惧していたことが(販路が拡大することにより資産の急激な変動:流入、流出)起こるんだろうなぁ予測します。
セゾン投信の企業価値が大きく毀損した今、販路が拡大したとして買う人が果たしているのかという問題もありますね。
いつも勉強させていただいており、今回はアドバイスいただければ幸いです。
返信削除私はセゾンのグローバルバランスと、資産形成の達人を積立しています。気がつけば評価金額が合計て7,517千円。リターンが1,767千円程度です。
経費も高いのでこれを気に、他の投資信託を検討しています。銘柄
も含め、投資方法をアドバイスいただけますでしょうか。
コメントありがとうございます。
返信削除新記事でご回答しましたので、ご覧ください。
ありがとうございます。拝見します。
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