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本稿は、当ブログ(「 たわら男爵のインデックスファンド投資術 」)及び旧ブログ(「 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ 」)の集大成として、何らの知識がなくても実践できる資産形成の具体的なやり方をお伝えするものです(この記事の後で カテゴリ ...

2023年6月1日木曜日

たわらノーロードシリーズに好機到来(SBI・V・新興国株への対抗値下げを早急に発表すべし)

ニッセイなしなしシリーズは、5月29日、ニッセイ外国株を含む4ファンドの信託報酬を引き下げる旨を発表しました。

【参考】

●ニッセイ外国株を含む4ファンド、信託報酬を引き下げ(6/14~)

https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/05/4614.html


誰もがニッセイ外国株の値下げに注目したことで、忘れられていることがあります。

それは、ニッセイ新興株の信託報酬の引き下げが税込0.1859%にとどまるということです。



バンガード社の米国ETFを買うだけファンドシリーズである「SBI・Vシリーズ」は、5月9日、一挙に5ファンドを新規設定する旨を発表しました。

【参考】

●【追記あり】SBI・Vシリーズ、一挙に5ファンドを新規設定

https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/05/sbiv5.html



新設される5ファンドには、VWOを買うだけファンドである「SBI・V・新興国株式」があります。

VWOの経費率は0.08%(米国ETFのため、日本の消費税は課税されません)であり、SBI・Vシリーズの税抜信託報酬は0.058%であるため、SBI・V・新興国株の税抜の実質信託報酬は0.138%となります。

5月29日に発表されたニッセイ新興国株の税抜信託報酬は0.169%ですから、20日前に発表されたSBI・V・新興国株の税抜の実質信託報酬よりも高いことになります。


私は、ニッセイ新興国株がSBI・V・新興国株の20日後の発表であるにもかかわらず、引き下げ後の信託報酬がSBI・V・新興国株よりも高いことを非常に残念に感じています。

そして、更に残念なのは、たわら先進国株が業界最安値を単独更新したときには6日後に対抗値下げを発表したeMAXIS Slimシリーズが、SBI・V・新興国株に対しては20日以上も沈黙したままであるということです。


業界最低水準の運用コストを目指す」と宣言しながら行動しないスリム新興国株、もっと安いファンドがあると分かっていながらそこまで踏み込まなかったニッセイ新興国株をかんがみるに、不言実行で業界最安値を更新し続けてきたたわらノーロードシリーズがもし今回もいち早くSBI・V・新興国株への対抗値下げを発表したならば、たわらノーロードシリーズのブランド価値が爆上がりすることは間違いありません。


ニッセイ新興国株はひよって絶好の機会を逃しましたが、遅かれ早かれSBI・V・新興国株の水準に信託報酬を引き下げなければならないことは直近数年間の超低コスト競争の歴史から明らかです。

そうであるならば、いち早く対抗値下げを発表したほうが得です。たわらノーロードシリーズには是非この絶好の機会を活かしてほしいのですが、「他社を出し抜こう」というガツガツした野心がないのがたわらノーロードシリーズの個性であると考えると、なかなか難しいのかもしれません。


8 件のコメント:

  1. 新NISAで投資できるような低コストで良質なインデックスファンドは?というと、ちょっと心許ない気がしています。
    10年以上続く、「低コスト」インデックスファンドがないんですね。
    たとえば三菱UFJ国際投信は、1超円を超えるインデックスファンド2本を持っていますが、2010年に出した「eMAXIS 全世界株式インデックス」(信託報酬 0.66%)はそのままにして2017年に「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を出した前科があります。(いまだに両者とも存在します。)また、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の後から、「eMAXIS S&P500」を高い信託報酬で出してみたりで、信頼できる会社なのかと言われると、否。まぁ、eMAXIS Slim純資産が多いから相対的には繰り上げ償還しないかなぁできるか程度。
    いまのeMAXIS Slim一強状態が気持ちが悪いのですね。せめて3社が競う体制であってほしいと思います。

    〉いち早く対抗値下げを発表したほうが得です。
    ぜひたわらノーロードファンドに(ニッセイにもなんですが)、頑張ってほしいと思います。

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  2. コメントありがとうございます。

    >10年以上続く、「低コスト」インデックスファンドがない

    SMTグローバル株式(2008年1月9日新規設定)があります。

    本来は絶対王者であるSMTグロ株にニッセイ外国株が挑戦する図式でしたが、2015年に年金トップのマザーを擁するたわら先進国株が殴り込み、超低コスト競争が過熱していくことになります。

    >いまのeMAXIS Slim一強状態が気持ちが悪いのですね。せめて3社が競う体制であってほしいと思います。

    同感です。
    我々が買って純資産額を増やすしかありません。

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  3. たわら男爵様
    ご返信いただきありがとうございます。

    1)SMT グローバル株式インデックス・オープン(2008)
    2)eMAXIS 先進国株式インデックス(2010)
    3)外国株式インデックスe(2010)
    は当時低コストで品質を争っていた記憶があります。
    今でも、つみたてNISAの基準は満たすのでしょうが、これらを(信託報酬から見て)新たに購入する人はいないのではないかと思い、「10年以上続く、『低コスト』インデックスファンドがない」と記しました。

    2)については前記の通りですが、
    1)3)も、運用会社が統合し、その2本を残したまま新たに低信託報酬の
    My SMT グローバル株式インデックス(ノーロード)(2017)
    出すなど、三菱UFJ国際投信と同様かなぁと思います。

    >2015年に年金トップのマザーを擁するたわら先進国株が殴り込み超低コスト競争が過熱

    私も忘れていたのですが(私も、一般NISAで投資しているのに!! トシですね)
    たわら先進国株の前に、「三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド」(指数:MSCI ACWI 除く日本)が、DC 専用ファンドを開放する形で一般人に販売され(2015年9月信託報酬 0.25%/年)、ニッセイ外国株(指数:MSCI Kokusai)の低コスト化(2015年11月信託報酬 0.39%/年 → 年0.24%/年)を誘発して競争に拍車をかけたと思っています。
    当時は、「”超”低コストファンド」と呼ぶ方もいたと記憶しています。




    >我々が買って純資産額を増やすしかありません。
    そうなんですが、低コスト化以外の純資産の拡大方法としては、例えばアセットマネジメントワンならたわらノーロードファンド全世界などをDCで積極的に営業、販売できれば純資産がもっと増えるのではないか等と、投信会社への期待もあります。
    おっしゃる通り「我々」の消費者としての発信力も大切だと思います。
    私は、疑問点があると、運用会社に直接尋ねるぐらいしかしておりませんが、ブロガーさん他定期的に発信している方々には頭が下がります。

    返信削除
  4. コメントありがとうございます。

    >たわら先進国株の前に、「三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド」が、DC 専用ファンドを開放する形で一般人に販売され、ニッセイ外国株の低コスト化を誘発して競争に拍車をかけた

    三井住友DC全海外株が低コスト競争を加速させた貢献は非常に大きかったと思います。
    http://tawaraotoko.blog.fc2.com/blog-entry-11.html

    >アセットマネジメントワンならたわらノーロードファンド全世界などをDCで積極的に営業、販売できれば純資産がもっと増えるのではないか

    たわらノーロードシリーズは、運用会社報酬を削って販売会社報酬を増やすことで、超低コストファンドを取り扱わないような金融機関(銀行や信金等)が取り扱うようになりました。
    企業DCはたわらノーロードシリーズの射程外ですから、あとはイデコですが、パイは大きくなさそうです。

    結局のところ、2024年にスタートする新NISAで多くの人に選んでもらうことができたファンドが純資産額を伸ばしていくのだろうと思っています。

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  5. たわら男爵様

    ご返信ありがとうございます。

    >三井住友DC全海外株が低コスト競争を加速させた貢献は大きかった
    そうですね。一発屋で終わった感がありますがそれでも純資産1500億円弱ありますね。

    >企業DCはたわらノーロードシリーズの射程外
    一般社団法人投資信託協会の投信総合検索ライブラリーでは、企業型DCとしてたわらノーロードシリーズ28本、検索に引っかかるのですが、実際にはそうなのですね。存じ上げませんでした。
    企業型DCの資産がぶ厚ければマザーファンドも安定すると思ったのですが、残念。

    >2024年にスタートする新NISAで多くの人に選んでもらうことができたファンドが純資産額を伸ばしていくのだろう
    いずれにせよ、各社2024年の新NISAに向けて、動き始めているわけですから、個人としても購入しつつ応援しつつ、たわらノーロードシリーズにもうひと頑張りしてほしいと思います。

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  6. コメントありがとうございます。

    >企業型DCとしてたわらノーロードシリーズ28本、検索に引っかかるのですが、実際にはそうなのですね。

    個人型確定拠出年金(イデコ)に提供されているものが「たわらノーロード先進国株式」、企業型確定拠出年金に提供されているものが「DIAM外国株式オープン<DC年金>」であると理解しています。

    >企業型DCの資産がぶ厚ければマザーファンドも安定する

    たわらノーロードシリーズは、8兆円の年金運用資産残高があるDIAMアセットマネジメントがそのマザーファンドを個人客向けに開放したものですから、この点の心配はいりません。

    >たわらノーロードシリーズにもうひと頑張りしてほしい

    BtoBがメインであり、BtoCでシェアを取ろうとは考えていないような気がしています。

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  7. 以前は新興国株式に違和感はなかったのですが、最近の国際情勢を見るに、ロシアや中国に資金を拠出することに違和感を覚えるようになって来ました、
    先進国株式に置き換えようかと思っていますが、ブラジルやインドなど、比較的民主的な新興国を見過ごすのも気になります。
    たわら男爵さまは、どのようにお考えでしょうか?
    "民主主義"的新興国インデックスなどあると興味深いのですが。

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  8. コメントありがとうございます。

    >ブラジルやインドなど、比較的民主的な新興国を見過ごすのも気になります。

    重要なのは、グローバリズム(ヒト・モノ・カネの移動の自由化)が保障されているかどうかだと考えています。

    ブラジルは人種差別、インドはカースト制が根強く残っており、あえて投資対象にしたいとは思えません。

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