「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」は、2023年4月26日、信託報酬0.05775%で登場しました。
信託報酬0.05775%は、競合ファンドである「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の0.1133%の半額です。
しかし、指数のライセンス料と法定書類の作成費用という、競合ファンドが運用会社負担としている費用を顧客負担にしたことで批判を受け、スリムオールカントリーからは対抗値下げの対象にしないと表明されてしまいました。
その結果、純資産額は新規設定から3か月が経過するのに13億4700万円と振るいません。
トレーサーズオールカントリーは、この現状を打破すべく、2023年8月3日、訂正有価証券届出書を提出しました。
※よろしければ、次の記事もご覧ください。
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/08/nisa16500.html
上記訂正有価証券届出書には、次のとおり記載されています。
「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」に関して、このたび投資家の利便性向上のため、信託約款第39条第2項に規定する信託事務の諸費用につき、信託財産で負担する上限率を年万分の10から年万分の3へと引き下げるべく、信託約款の一部に所要の変更を行ないます。
<訂正後>以下の諸費用およびそれに付随する消費税等相当額について、委託会社は、その支払いをファンドのために行ない、ファンドの日々の純資産総額に対して年率0.03%を乗じた額の信託期間を通じた合計を上限として、支払金額の支弁を信託財産から受けることができます。(以下「実費方式」といいます。)なお、①から⑦までに該当する業務を委託する場合は、その委託費用を含みます。また、実際に支払う金額の支弁を受ける代わりに、その金額をあらかじめ合理的に見積もった上で、見積額に基づいて見積率を算出し、かかる見積率を信託財産の純資産総額に乗じて得た額をかかる諸費用の合計額とみなして、信託財産から支弁を受けることができます。(以下「見積方式」といいます。)ただし、委託会社は、信託財産の規模などを考慮して、信託の設定時または期中に、かかる諸費用の見積率を見直し、年率0.03%を上限として、これを変更することができます。委託会社は、実費方式または見積方式のいずれを用いるかについて、信託期間を通じて随時、見直すことができます。これら諸費用は、委託会社が定めた時期に、信託財産から支払います。
日興アセットでは、かねて指数ライセンスフィーを当社役務の対価である信託報酬とは分離する考え方を採ってい ます。指数ライセンスフィーは指数業者に支払う費用であり、またファンド規模などによって金額が異なります。そのため、当社の運用する投資信託ならびに ETF(上場投資信託)の多くにおいては、「その他の費用・手数料」に含めています。
●Tracersオールカントリー、たわら全世界株・スリムオールカントリーより高コストか
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/04/tracers_14.html
これで何となくですがacwiの指数料が0.03くらいでそれ以下なのが透けてきちゃいましたね。だとしたら野村のオルカンのそれぞれの取り分って、、、野村はネクストファンズシリーズ等でモルスタに積み上げがあるので少しお安いのかもしれませんね。いずれにしても顧客優位には違いありません。これから証券会社は顧客にいかにアクティブファンドを買わせるかの戦いになりそうですね。
返信削除はじカンは取り扱わないがトレカンなら取り扱うという販売会社が出てくれば、そこではオルカンに勝てるという淡い期待?
返信削除販社報酬ははじカン、トレカン同一なので、野村アセットとは取引しない、できないという販社に期待なんですかね?
楽天証券、マネックス、カブコムは、はじカンもトレカンも取り扱わないつもりなのか。
どうせ、オルカンは追随値下げしてくるから、それまで判断保留なのか。
コメントありがとうございます。
返信削除>これで何となくですがacwiの指数料が0.03くらいでそれ以下なのが透けてきちゃいましたね。
私は、指数のライセンス料はほぼゼロに等しいのではないかと思っています。
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/04/tracers_14.html
この0.03%のほとんどは法定書類の作成費用ではないかと思うのですが、だからこそ顧客負担にするのは筋が通らない(顧客に共感されない)と思うのです。
>楽天証券、マネックス、カブコムは、はじカンもトレカンも取り扱わないつもりなのか。
販売会社報酬が低いのがネックで、本音は売りたくないのだろうと思っています。
トレーサーズオールカントリーが売れたら別だったのでしょうが、売れていなくてホッとしているのではないでしょうか。
ただ、野村が売れる予感しかしない、とんでもないファンドをぶち込みましたので、本当に売れるのかどうかを販社各社は固唾をのんで見守っている状況なのでしょうね。