注目の投稿

【先頭固定】誰でもできる超カンタン投資術(2024.3)

本稿は、当ブログ(「 たわら男爵のインデックスファンド投資術 」)及び旧ブログ(「 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ 」)の集大成として、何らの知識がなくても実践できる資産形成の具体的なやり方をお伝えするものです(この記事の後で カテゴリ ...

2023年9月3日日曜日

先進国株式型投信の1年リターン、「iFreeNEXT FANG+」が+54.12%

日経新聞2023年8月31日夕刊5頁に、


●先進国株式型、過去1年の運用成績 半導体関連が上位-投信番付


という記事が掲載されています(楽天証券の口座がある人は「日経テレコン21」を利用すると、上記記事を含む日経新聞の記事が無料で読めます)。






※よろしければ、次の記事もご覧ください。


●SBI・V・S&P500、楽天全米株を抜き、純資産額3位に浮上
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/09/sbivsp5003.html



上記記事によれば、先進国株式型投信の1年リターン(2022年8月~2023年7月)を調べたところ、ランキング第1位は「iFreeNEXT FANG+インデックス」であり、その1年リターンは+54.12%だということです。

上記記事は半導体メーカーのエヌビディアの株価上昇がリターンを押し上げたと分析しています。iFreeNEXT FANG+インデックス」にはエヌビディアが10.1%含まれています。

ちなみに、ランキング9位の「eMAXIS NASDAQ100」(エヌビディアは4.2%)の1年リターンは+30.11%です。



iFreeNEXT FANG+インデックス」とは何かが気になったので、調べてみました。


信託報酬 0.7755%

投信保有ポイント SBI証券0.1%(投信残高1000万円以上で0.2%)、松井証券0.32%(11/1~)

※「FANG」とは、フェイスブック、Amazon、ネットフリックス、Googleの頭文字をとったもの。

※「FANG+」とは、「次世代テクノロジーをベースに、グローバルな現代社会において人々の生活に大きな影響力を持ち、高い知名度を有する米国上場企業」を投資対象とする指数です。「FANG」のほか、アップル、AMD、エヌビディア、スノーフレーク、テスラ、マイクロソフト、メタを加えた10銘柄に10分の1ずつ均等投資します。



大和アセットマネジメントは、「FANG+指数の魅力と銘柄紹介」というレポートを公表しています。

主要株価指数に5年間一括投資した際のリターン(グラフ1)を見てみると、各指数どの5年間をとってもプラスのリターンが出ているのですが、中でもFANG+指数は平均リターンが295%と他指数を上回るパフォーマンスを残しています。
一方で主要株価指数リスク・リターンのグラフ(グラフ2)を見てみると、 FANG+指数のみに一括投資した場合の5年間のリスクは約30%となっており、他指数よりも大きなリスクを取っていることがうかがえます。
https://www.daiwa-am.co.jp/fundletter/20230824_04.pdf



上記レポートに掲載されている「グラフ2 主要株価指数リスク・リターン」によれば、年率リスクはFANG+が29%ほどです。これに対し、S&P500は19%ほど、全世界株株は17%ほどです(いずれも目算値)。

iFreeNEXT FANG+1年リターンが+54.12%と聞くと、つい目移りしてしまいがちですが、こういうときは他のファンドと比較してみるという視点が重要です。


【リターン比較】
※SBI証券の「基準価額騰落率(期間別)」を利用した。

iFreeNEXT FANG+
6か月 52.29%
1年 54.71%
3年 85.97%
5年 241.03%


eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
6か月 22.14
1年 20.71%
3年 84.24%
5年 118.51%

eMAXIS Slim先進国株式
6か月 18.93%
1年 21.08%
3年 77.79%
5年 100.48%

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
6か月 18.02%
1年 19.38%
3年 70.08%
5年 データなし



このように比較してみると、30%ものリスクを取ってiFreeNEXT FANG+を買うよりは、もっと少ないリスクでそこそこのリターンが得られるスリムS&P500を買いたくなります。

さらに言えば、S&P500に集中投資して得られたリターンは、直近1年では先進国株に負けているし、直近6か月、直近3年、直近5年では勝っているものの、あえてS&P500に集中投資したいと思えるほどのリターン差ではないことにも気づかされることでしょう。


8 件のコメント:

  1. iFreeNEXT FANG+は最近にしては信託報酬が高いですね
    もしテクノロジー銘柄に投資したいのであれば
    VGTやXLK、ニッセイNASDAQ100で良さそうです

    上記投資信託ではなくGAFAに集中投資したい人は
    個別銘柄を自分で組み合わせたほうが
    ある程度まとまった額があれば安く済むと思います

    返信削除
  2. 逆にもっとロングスパンの5年リターンではFANGは他を圧倒していますね。つまり長期投資のリターンが最も良い(今まで優等生がこれからも良い結果を出すと信じる)指数投資先とも読み取れます。

    返信削除
  3. まあ、このファンドに1年前に突っ込むことができたか?って話ですよね。

    1年前の夏、画像生成AIはそこそこ話題だったが、chat GPTのサービス開始は昨年11月末。1年前にNVIDIAが伸びると予測するのは困難だし、本気で思ってるなら個別株を買うでしょう。
    10銘柄だけに投資するファンドって、どうなの?という気がします。

    返信削除
  4. 私はリスクが高いことも承知で積み立てていますが、あまりオススメできるものではないですよね…。
    iFreeNEXT FANG+インデックスで注目すべきは、最近のリターンの高さよりも、昨年末の銘柄入れ替えだと思ってます。アリババとバイドゥを除外したことで、今後も安心して積み立てを続けることができます(笑)

    返信削除
  5. slim sp500の13.28%は3ケ月リターンですね。6ケ月は22.14%です。

    返信削除
  6. コメントありがとうございます。

    >iFreeNEXT FANG+は最近にしては信託報酬が高いですね

    iFreeは超低コスト競争にやみくもに参加するのではなく、ニッチな商品で儲けを上手に確保する作戦で頑張っている印象です。

    >GAFAに集中投資したい人は個別銘柄を自分で組み合わせたほうがある程度まとまった額があれば安く済む

    投信だと手軽に初めて手軽にやめられますので、このファンドの純資産額が伸びているということは、この程度の信託報酬であれば出すほうを選ぶ人が多いということなのでしょうね。

    >5年リターンではFANGは他を圧倒しています

    常に高リターンというわけではなく、時々爆発する時期があるということなのでしょう。
    リスク30%という強烈な振れ幅があるからこそですが、マイナスに振れたら恐怖でしかありません。

    >このファンドに1年前に突っ込むことができたか?

    2018年1月31日に新規設定し、今の基準価額が38932円ですから、5年8か月で3.9倍に増えたことになります。
    私は突っ込めませんでした。

    >iFreeNEXT FANG+インデックスで注目すべきは、最近のリターンの高さよりも、昨年末の銘柄入れ替えだと思ってます。アリババとバイドゥを除外した

    今も構成銘柄のままだったら大変でしたね。
    構成銘柄数が少ないだけに、入れ替えによる影響が非常に大きくなることも怖く感じる理由の一つです。

    >slim sp500の13.28%は3ケ月リターンですね

    ご指摘ありがとうございました。
    該当部分を訂正しました。

    返信削除
  7. 新NISAですが、現時点で、売却益課税後受け渡し金額で1800万円以上特定でインデックスファンド等を保有してる場合、毎年、売却益課税後受け渡し金額で360万円分売却し、新NISAで買い直しすべきという理解で正しいですか?

    返信削除
  8. コメントありがとうございます。

    >毎年、売却益課税後受け渡し金額で360万円分売却し、新NISAで買い直しすべき

    余剰資金がなければ、これが正解です。

    例えば、私は、年初一括投資がシステム的にできるのであれば、年初に360万円ずつたわら先進国株を買うことを5回やって生涯投資枠1800万円を埋めてしまいます。この原資は無リスク資産から用意します。

    これに対し、子供名義の口座(特定・ジュニアNISA)には、現時点で2000万円ほどあります。
    子供が18歳になったら新NISA口座が利用できるようになるわけですが、年110万円以内の範囲の私からの贈与金では年360万円には不足するため、不足分は特定口座(ジュニアNISAは特定口座に自動移管)で保有中の投信を一部売却することになると思います。

    返信削除