マネックス証券は、ブラックロック社と連携し、米国ETF(IVV)を買うだけファンド「つみたてiシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」を信託報酬0.0586%で新規設定します。
※よろしければ、次の記事をご覧ください。
●「はじめてのNISA」シリーズ、信託報酬はもう引き下げない(野村アセット社長)
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/10/nisa_30.html
ソースはこちら。
https://info.monex.co.jp/press/pdf/press2023_10_30_iShares_pr.pdf(1) 世界最大の資産運用会社であるブラックロック・グループが運用する米国株式 ETFを主な投資対象とし、米国の代表的な株価指数のひとつである S&P500 指数(配当込み、円換算ベース)に連動する運用成果を目指すインデックス・ファンドです。
(2) S&P 500 指数に連動する米国株式インデックス・ファンドの中では最も低い年 0.0586%(税抜年 0.056%)の信託報酬(運用管理費用等)で保有できます。
(3) つみたてNISAの対象ファンドとして届出を行う予定であり、2024 年 1 月より開始 となる新NISA制度のつみたて投資枠、成長投資枠にも対応する予定です。
(4) マネックス証券のみで取扱う投資信託です。
エディネットで公表された有価証券届出書には、「iシェアーズ・コア S&P 500 ETF」(IVV)に投資すると記載されています。
IVVの経費率は0.03%です。プレスリリースが言うところの「0.0586%の信託報酬」にはIVVの経費率が含まれますので、ファンド固有の信託報酬は税込0.0286%となります。
ファンド固有の信託報酬の内訳を見てみると、興味深い事実が浮かび上がってきます。
ブラックロック 0.0011%
マネックス証券 0.011%
みずほ信託銀行 0.0165%
【2026年5月8日以降】 0.06072%
ブラックロック 0.00561%→0.00495%(5000億円超過部分)→0.00429%(1兆円超過部分)
マネックス証券 0.03861%
みずほ信託銀行 0.0165%(全く変わらず)
つまり、ブラックロック社は自社が運用するIVVの経費率が得られれば満足であり(=新ファンドを通じてIVVが売れればそれで良いと考えている)、マネックス証券は自社の取り分を2年半限定で減らし、それによって信託報酬の削減を実現して集客を狙っているということです。
値下げ期間が終了した後も、実質的な信託報酬は0.09072%であり、スリムS&P500の0.09372%を下回ります。
とはいえ、スリムS&P500は、信託報酬0.05775%の「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ・S 米国株式500インデックスファンド」(2023年11月13日新規設定)に対抗値下げするでしょうから、実質的な信託報酬が0.0586%の当ファンドは当初から単独最安値ではないことになり、マネックス証券専売品ということもあって純資産額は伸びないでしょう。
前記事のご回答ありがとうございます
返信削除マネックス専売とは驚きです
口座シェアの低いマネックスにだけブラックロックが超超低コストを提供するとはどういう勝算があるのか?
本当に謎です
マネックスとしてはNISA口座のSBIへの流出を止められてラッキーなのでしょうが
男爵さまとは反対にSBIは梅本社長が意地でも対抗値下げすると私は予想します
オルカンがああいうことになって、販売会社のネット証券各社が今さら抵抗するとは思えません
三菱がどうするのか大注目ですね
四の五の言わず、スッキリと対抗値下げしてほしいところです
ここまでしておいて、なぜマネックスとブラックロックは、せめてニッセイ米国株と同率まで下げなかったのでしょうか。
返信削除今回の専売と期間限定や、ニッセイの類似指数の採用など、米国株分野は正攻法では下げられない限界まで来ているのでしょうか。
だとすると、スリムは対抗値下げ出来るのか、赤字を出して不当廉売とか言われないか気になります。
コメントありがとうございます。
返信削除>口座シェアの低いマネックスにだけブラックロックが超超低コストを提供するとはどういう勝算があるのか?
ブラックロックに頼んで作ってもらったのでしょうね。
ブラックロックとしてはIVVが売れるだけでよいと考えたのでしょう。
ただ、マネックス証券専売で売れるとは思えません。
>男爵さまとは反対にSBIは梅本社長が意地でも対抗値下げすると私は予想します
米国ETFの経費率が0.03%を占めるため、下げる余地がないと思っています。
米国ETFの経費率 0.03%
りそな銀行 0.0154%
0.05775%-0.03%-0.0154%=0.01235%
もうどうにもなりません。
>なぜマネックスとブラックロックは、せめてニッセイ米国株と同率まで下げなかったのでしょうか。
みずほ信託銀行の報酬が0.0165%ですので、残りは0.01125%になります。
ニッセイに合わせるということは2026年5月7日までの時限的なものではないということですので、マネックス証券としてもこんな安値でずっと売るのは嫌だったのでしょうね。
>だとすると、スリムは対抗値下げ出来るのか
オールカントリーでやった以上、米国株でもやると思います。
>赤字を出して不当廉売とか言われないか気になります
本日発売の週刊ダイヤモンドのインタビューで、社長が「スリムオールカントリーは赤字ではない」と言っています。
スリムシリーズはコバンザメ作戦ですので、既に先陣を切っているファンドがあるわけです。そのファンドが公取に許されている以上、後発のスリムも許されなければ筋が通りません。
ニッセイ・S米国株式500は、指数がつみたてNISAの指定インデックスではないので、シンNISAのつみたて投資枠も対象外なのかな?と心配しています。対抗値下げしますかね?
返信削除コメントありがとうございます。
返信削除>対抗値下げしますかね?
私は、100%の確率で対抗値下げをすると思っています。