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2023年10月20日金曜日

「eMAXIS Slim」が独走 大ヒット投信の舞台裏

「週刊東洋経済2023年10月21号」(10/16発売)では、「新NISA革命」という特集記事が組まれています。

掲載されている記事は、順次、東洋経済オンラインで公開されていますが、先ほど


●「eMAXIS Slim」が独走 大ヒット投信の舞台裏(56~57頁)


が公開されました。



こちらです(タイトルは変更されていますが、中身は雑誌版と全く同じです)。


●日本で一番買われているお化けファンドの「正体」
新NISAを前に、0.1%切る壮絶な価格戦争を主導

https://toyokeizai.net/articles/-/707999


興味深いのは、三菱UFJアセットマネジメントが薄利多売を推し進める理由です。


それでも続けるのは、看板である「eMAXIS Slim」を入口に、投信のビギナーたちを取り込みたいからだ。次はアクティブファンド、ETF(上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)などにも広く展開できる。新NISAだけでなく、iDeCo(個人型確定拠出年金)も見据えれば、彼らは未来の資産家予備軍でもある。
https://toyokeizai.net/articles/-/707999?page=2


アクティブファンドへ投資する意義」について、代田常務はもう少し詳しく説明しています。


個人ではじめて投資信託を購入する場合、皆様は何に注目して商品を選択するでしょうか。一般的には「わかりやすさ」「低コスト」に注目し、「インデックスファンド」を購入される方が多いのではないでしょうか。
「インデックスファンド」は指数の値動きとの連動を目指す商品なので、値動きがわかりやすい一方、期待できるのは対象指数の市場の平均リターンといえるでしょう。そのため、市場平均を上回る収益を投資信託で獲得したいと考えた場合、次のステップとして「アクティブファンド」があります
世界にはたくさんの企業が存在しますが、個人では投資が困難な、まだ世の中に見つかっていない爆発的な成長力を秘めた企業も多くあります。「アクティブファンド」はこうした企業をいち早く発掘・投資することで、市場平均を上回る収益を得ることが期待されます。
自身のポートフォリオのリターンの底上げをしたいと考えた場合、「アクティブファンド」の中では成長株がひとつの選択肢となるでしょう。成長株ファンドへ投資をする上で重要なことは、短期ではなく長期で成長が期待できる企業をいかに早期に発掘するかの目利きのよさとなります。

https://www.wealthadvisor.co.jp/event/2311semi/wa/mufg/article02.html



そして、インデックスファンドからアクティブファンドへの誘導方法について、横川社長は次のように説明しています。

投資信託は販売会社を通じた間接営業で販売し、コミュニケーションも販売会社経由が通常ですが、eMAXISでは投資家さんとダイレクトにコミュニケーションすることを、設定した当時からやっています。直接的に訴えてファンになっていただくのです。厳しい意見をいただくこともありますが、その方たちがブログやユーチューブなどで発信することで、多くの方に『こういう商品があるんだな』と認識していただく。そういうSNS(交流サイト)時代の流れに乗れて、評価されている部分があると思います。
アクティブ投信においても、インデックス投信と同じようにファンになっていただくような動きができないかも考えています。
私自身もほったらかし投資をするのであれば、世界経済の成長を取り込むという意味で世界経済全体の指数に投資する方が安定感は多分あります。
ただ、その次に、やはり日本企業を応援したいとか、日本経済のために何かやってみたいとかいう思いのときには日本株ファンドが候補になると思います。そのときに備えたファンづくりをしていきたい。ファンドは既にあります。長く持って、いいパフォーマンスを上げるファンドをどうアピールして、どうご理解していただけるかが課題です。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2035H0Q3A120C2000000/



ハロー効果」という社会心理学の用語があります。
同じことを言われたとしても、誰から言われたのかによって聞き手の印象が違う(聞き手が「権威者だ」と思っている人の言うことは素直に聞く)という意味ですが、三菱UFJアセットマネジメントは「eMAXIS Slim」のブランド効果によって目をくらませてアクティブファンドへの誘導をしようと考えているのかもしれません。
「eMAXIS Slim」の保有者が増えれば増えるほど、ハロー効果が及ぶ人の数もまた増えることになります。餌付けによって庭に集まった鳥の数が多ければ多いほど、「おとしカゴ」(ザルをひっくり返して棒で支え、鳥がザルの下に入ってエサを食べている最中に棒に結んだ紐を引っ張ってザルを落とす罠)で捕えることができる鳥の数も増えていくことを期待しているのでしょう。

6 件のコメント:

  1. ビジョナリーHDの株が公開買い付けの対象となったと連絡がありました。どう動くのがよろしいでしょうか?

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  2. コメントありがとうございます。

    >ビジョナリーHDの株が公開買い付けの対象となった

    私はSBI証券で売却しました。
    217円で買って199円(売却手数料はゼロ革命)で売却したので赤字ですが、確定利益から4円が還付されたこと、SBI証券への移管キャンペーンで100pがもらえることから良かったです。

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  3. eMAXIS プレミアムファンドシリーズとか考えていそう
    コアはスリムでコスト重視、サテライトはプレミアムでアクティブに攻めましょうみたいな
    平日はお得ランチ、週末はプチ豪華ディナーで生活に潤いをみたいな昭和的発想
    金融界のオジサンたちが考えることはどこも似たりよったり

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  4. 単純に グロソブ 想起してしまいます

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  5. セゾン投信が来年から月10万のカード積立に対応するそうですね。
    しかし、tsumikiと同様に信託報酬が高い商品しかないのでせっかくの魅力を無に帰してしまうのが痛い所です。
    先日議論が始まっていますが、優良なインデックスファンドを売っている証券会社が月10万以上のカード積立に対応する未来を祈ります。

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  6. コメントありがとうございます。

    >平日はお得ランチ、週末はプチ豪華ディナーで生活に潤いを

    楽しい人生になりそうですよね。

    >グロソブ

    最盛期は5兆7000億円のスーパーファンドでしたよね。
    信託報酬も1.375%ですので、アクティブファンドとしては良心的だと思うのですが、今では2700億円。

    まさに盛者必衰の理をあらわしてしまいました。

    >セゾン投信が来年から月10万のカード積立に対応する

    新記事にしましたが、ポイントゼロですので話になりません。

    >優良なインデックスファンドを売っている証券会社が月10万以上のカード積立に対応する未来

    カード会社が対応できないと、内閣府令が改正されないとダメです。金融庁には頑張ってほしいものですね。

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