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2023年10月17日火曜日

ニッセイ・S 米国株式500、信託報酬0.057%で登場(新シリーズ第1弾)

ニッセイ外国株(純資産額5629億円)の運用会社であるニッセイアセットマネジメントは、2023年11月、超低コストインデックスファンドシリーズ「ニッセイ・S」を新たにスタートします。


シリーズ第1弾は、「ニッセイ・S 米国株式500インデックスファンド」。

信託報酬は0.057%です。







※よろしければ、次の記事もご覧ください。

●【追記あり】新NISAでは「スリムオルカン」だけを買え(山崎元)
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/10/nisa_16.html


ソースは日経速報ニュース(2023/10/17 05:00)です。

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●投信値下げ競争、ニッセイアセットが参戦 準大手に波及
ニッセイアセットは11月から投信の新シリーズニッセイ・S」を投入する。第1弾は米国株に投資する「ニッセイ・S米国株式500インデックスファンド」で、信託報酬は年0.057%。三菱UFJアセットマネジメントが運用しS&P500指数に連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」よりも4割ほど低くした。
信託報酬を抑えるためにドイツの指数算出会社「ソラクティブ」が提供する「ソラクティブGBS米国500指数」を採用した。米国の時価総額上位500銘柄で構成し、S&P500指数との相関も高い。指数として「十分に代替可能」(ニッセイアセット)と判断した。ニッセイアセットはソラクティブの指数を活用し、年内にも外国株ファンドを追加投入する方針だ



ニッセイアセットマネジメントは、これまで「購入・換金手数料なし」(なしなし)シリーズの信託報酬を引き下げる形で超低コスト競争に参戦してきました。
三菱UFJアセットマネジメントのように廉価版を出さず(三菱UFJアセットマネジメントは「eMAXIS」シリーズがあったのに「eMAXIS Slim」シリーズを出したことで批判され、米国ETFを買うだけファンドに対抗値下げをするまで純資産額が伸びませんでした)、本体のシリーズを値下げし続けてきたことで投信ブロガーの心をガッチリつかみ、ニッセイ外国株はFOY(ファンドオブザイヤー)で上位入賞を果たしています(最新のFOY2022では第2位)。
しかし、先進国株ファンドの人気が落ち、米国株ファンドと全世界株ファンドに人気が集中する中で、米国株や全世界株をシリーズに持たないニッセイは凋落しつつありました。

※もっとも、信託報酬0.2035%の「ニッセイNASDAQ100」は良いファンドです。
しかし、新規設定が2023年3月31日と大きく出遅れたことや、NASDAQ100は米国株ファンドの本流ではないことから、メインの投資先としては不適です。


また、シリーズ名にもなった「ソラクティブ」(「ニッセイ・S」の「S」はソラクティブのことでしょう)とは何かが気になります。
この点について、他社(アセットマネジメントONE)ですが、次のように説明しています。

Solactive社は、2007年に設立されたドイツ・フランクフルトに本社がある、世界的な指数提供会社です。ドイツ国内ではベルリンやドレスデン、その他にはカナダや香港にオフィスを構えています。同社は幅広い種類の指数を、AIの活用などで、費用を抑えつつ高品質で提供しており、歴史は浅い企業ながら、すでに多くのETFに採用されるなど、世界の金融機関から高い評価を得ています。
https://www.am-one.co.jp/pickup/onefocus/




記事は、次のように述べます。

ニッセイアセットは「現状では他社のファンドに押されているが、新たなシリーズの投入をきっかけに業界順位を覆したい」と話す。同シリーズをテコにパッシブ商品全体の残高を5年後に2兆円規模に増やす
ニッセイが信託報酬を抑えたファンドを投入することで、全世界株投信に続き米国株投信にも手数料引き下げの波が押し寄せる。ニッセイアセットは新興の指数算出会社と組むことでコストを圧縮した。同様の動きが業界全体にも広がれば、手数料にはさらに引き下げ圧力がかかる。


ニッセイアセットマネジメントは本気です。
5年後に2兆円を目指すと公言していますが、そのためには本ファンドだけでなくシリーズ第2弾ファンド(「外国株」だから先進国株ファンド?)を含むシリーズ全てのファンドの信託報酬を0.057%にしなければなりません。そうしなければ、野村アセットマネジメントのはじめてのNISAシリーズのようにシリーズ全部が爆死することになります。
また、法定費用の作成費用や指数のライセンス料をファンド負担にすると、トレーサーズオールカントリーのように爆死することになるため、ニッセイがどうするのかにも注目です。

果たして、信託報酬0.057%の超々低コストファンドシリーズが爆誕し、インデックスファンドの勢力図を塗り替えることができるのか、あるいはトレーサーズオールカントリーやはじめてのNISAのように爆死してしまうのか、新NISAのスタートを間近に控え、俄然面白くなってきました。

6 件のコメント:

  1. 指数会社の選択は必要ですよね。時価総額比のインデックスなら多少ルーズでも結果の良し悪しはほぼ運のはずなので、コストのほうがよっぽど大事ですから。msciは一番殿様商売なのでその辺がオルカンの一番の弱点かもしれませんね。

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  2. ソラクティブ社独自指数だとシンNISAつみたて枠には入れないのが非常に残念。
    SP500の0.057で出してほしかった。
    他社の対抗値下げが気になりますが、ETF買うだけのSBIはお手上げになるんでしょうねえ。
    三菱がつべこべ言わず対抗したら米国株ファンドも勝負終了。
    残すは先進国株カテゴリーですが、ニッセイは旗艦のなしなし外国株と重複するものは出さないと思いますがどうなるか?

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  3. >同シリーズをテコにパッシブ商品全体の残高を5年後に2兆円規模に増やす。

    Sシリーズがつみたて枠指定ファンドに採用されなければ画餅に終わる
    ニッセイに勝算があるのか疑わしい

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  4. 安い指数への移行が顕著になってきましたね。(スリムが持ってきたMSCI USAマーケット・インベスタブル指数というのも、S&P500指数より安いのだと想像しています)

    そこまで指数利用料が重荷なら「ニッセイ◯◯指数」のように自社で適当な指数を作ればいいのでは?とも思います。同一法人がダメなら、ニッセイ基礎研究所あたりに作らせるとか。

    それだとインデックスファンド扱いされないのでしょうか。SOMPO123先進国株式も、0.077%で先進国ファンド分野で単独最安値なのに、ほとんど無視されてますし。。。

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  5. スリムsp500やスリムVTIが信託報酬を追従引き下げしてくれるのか不安です。
    参照指数が違うと抗弁出来そうですが。

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  6. コメントありがとうございます。

    >msciは一番殿様商売なのでその辺がオルカンの一番の弱点かもしれませんね。

    指数のライセンス料は普通は運用会社が払ってくれますので、我々が気にする必要はないと思っています。

    >ソラクティブ社独自指数だとシンNISAつみたて枠には入れないのが非常に残念。

    つみたて投資枠に入ったところで、スリムが同率値下げをすればみんなスリムを買うでしょう。
    新シリーズで出して差別化をしなかったのは、ニッセイの大失点だと思います。

    >残すは先進国株カテゴリーですが、ニッセイは旗艦のなしなし外国株と重複するものは出さないと思いますがどうなるか?

    新シリーズではなかったので、もうダメだと思います。残念です。

    >ニッセイに勝算があるのか疑わしい

    新シリーズにしてブランド化すればよかったと思うのですが、本当に残念です。

    >指数利用料が重荷なら「ニッセイ◯◯指数」のように自社で適当な指数を作ればいいのでは?とも思います。

    そんな怪しげなものを作ったところで見向きもされないと思います。

    >それだとインデックスファンド扱いされないのでしょうか。

    どんな指数であっても、それに連動すればインデックスファンドです。

    >SOMPO123先進国株式

    指数への連動をうたっていない単なるアクティブファンドですので、アクティブファンドの中での勝負になっているからでしょうね。

    >スリムsp500やスリムVTIが信託報酬を追従引き下げしてくれるのか不安です。

    大丈夫です。必ず同率値下げをします。

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