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2023年11月3日金曜日

ベンツは「後期最終型」がベストバイ

ベンツは、後期最終型(モデル末期)がベストバイであると言われています。

※ベンツは、概ね6年ごとにフルモデルチェンジをしますが、フルモデルチェンジの3年後にマイナーチェンジをします。ベンツのマイナーチェンジは他社のフルモデルチェンジと言ってもよく、内外装が劇的に変更されることが多いです。フルモデルチェンジされたものが「前期型」、マイナーチェンジされたものが「後期型」と呼ばれています。



後期最終型がベストバイである理由は、


1,新型の発売を控え、最大限の値引きが期待できること。

2,熟成を極めていること(様々な不具合が改善されていること)。


の2点です。



私は、2014年9月にE250ステーションワゴンを購入しました。Eクラスとしては4代目(S212)後期型となります。

4代目Eクラスは、前期型と後期型とで全く別の車になりました。外観が大きく変更されてカッコ良くなったほか、ステアリングアシスト機能が付いたACC、ミリ波レーダーとステレオマルチパーパスカメラによる歩行者認識機能が搭載されたのです。

それまで乗っていたC200ステーションワゴン(2011年2月購入、3代目前期型、S204)に付いていたのはクルーズコントロール(設定した速度でひたすら走り続けるというもの)で怖くて利用できなかったことから、前車に合わせて自動で加減速しゼロ停止までするACCが欲しくなりました。

ヤナセの担当に電話して「100万円の値引きをしてくれれば買う」と言ってみたところ、それが通ったことから、Cクラスは妻用にしてEクラスを買うことにしたのですが、それから9年。走行距離は22万キロを超えました。


今の車に不満な点は何もありませんが、6代目Eクラスが既にワールドプレミアされ、2024年第1四半期に欧州市場で発売されます。日本市場での発売は2024年夏頃になりそうです。

そこで、6代目の発売を控えた今、5代目後期最終型が買い時なのかどうかについて考えてみます。



新型ではなく現行型を買う最大の動機は、「安さ」です。

メルセデスベンツジャパンは、Eクラスについて「新車購入サポート」を新設しました。これは、購入代金から50万円を値引きするというサービスです。

https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/campaigns/purchase-support.html#eclass


販売店(ヤナセ、シュテルン)の値引きと合わせれば、値引額100万円は期待できそうです(C200ワゴンの値引額は72万円でした。E250ワゴンを購入する際にいろいろと調べたところ、100万円を超える値引きを引き出すのは無理だという意見が多かったので、100万円を目指しました)。

しかし、ここで我々が思い出さなければならないのは、新型コロナウイルスとウクライナ戦争による原材料価格の高騰円安の影響で、外国製品がことごとく値上がりしたという事実です。現行Eクラス(5代目後期型)も、2020年9月のマイナーチェンジ後、値上げを重ねています。


【ステーションワゴン型の価格推移(2020年9月→現在)】
E200 810万円937万円127万円up
E200 4MATIC  837万円(終売)
E200d 831万円963万円132万円up
E300 935万円1098万円163万円up) 
E450 4MATIC 1203万円(終売)
E53 4MATIC 1288万円1464万円176万円up
E63 4MATIC 1912万円(終売)
E220d 4MATICオールテレイン 938万円1084万円146万円up


今100万円の値引きがあったとしても、マイナーチェンジ直後に購入したほうが安かったことを思うと、「値引きがあるから現行型を買おう」という気にはなれません(少し前、メルセデスベンツ四日市でE300ワゴンの登録済未使用車が789万円で売られていました。値引額309万円です。装備も、ナパレザー、パノラマサンルーフ、エアサス、ブルメスターと文句なし。私も欲しかったのですが、地元のヤナセとの付き合いを考えると買えませんでした)。


とはいえ、あえて現行型を選ぶ理由があります。それは、全幅デザインです。


まず、全幅ですが、1850㎜(オールテレインは1860㎜)から1880㎜(オールテレインは1904㎜)に増えます。

わずか3㎝ですが、車幅の3㎝増は無視できない差です。オールテレインは4.4㎝増で1900㎜オーバーですから、取り回しがかなり難しくなってしまうことでしょう。

なお、通常のワゴンとオールテレインの全幅差2.4㎝は、ホイールアーチ部分の樹脂製カバー(=クラッディング)の厚みによるものです。現行型が1.0㎝差であることを考えると、新型の2.4㎝差は厚すぎです。


つぎに、デザインですが、黒く塗られているフロントマスクスリーポインテッドスターが浮かび上がるリアランプにどうしても違和感を覚えます。

しかし、白色のオールテレインにはこのデザインがぴったりハマります(黒色のクラッディングと異様なほどマッチします)。
【↓ 下記記事に多数の写真が掲載されています】
https://vague.style/post/171298

多くのモータージャーナリストが「ベストEクラスはオールテレイン」と言っていることから、実は全幅1904㎜であることが分かるまでは新型のオールテレインを買おうと思っていました。

※オールテレインは、セダン、ステーションワゴンに続く「第3のEクラス」(クロスオーバー)として、現行型で初めて登場しました。全輪エアサスがついたお買い得価格だったので、私も「良かったら買おう」と思って試乗しましたが、前期型はインテリアにアルミ加飾を多用したせいで、ギンギラギンすぎて目が痛くなるばかりか、フロントガラスにギンギラギンが反射してまぶしく感じ、乗り心地が良かっただけに残念に感じたことを覚えています。マイナーチェンジによって普通のEクラスと同じインテリアに変更されましたが、コロナ禍で後期型のEクラス自体が買えず、後期型オールテレインも試乗する機会も逃したまま現在に至ります。


オールテレインはデザインが異常にかっこよく、全輪エアサス付きであるため、欲しかったのですが、全幅1904㎜ではどうしようもありません。

全幅1880㎜が自分なりに許せるのであれば、そしてボンネットにスリーポインテッドスターのマスコットが付いた「エクスクルーシブ」(フロントマスクがSクラスのように見えるものです)が日本導入されるのであれば(AMGラインはダミーマフラーなのが気に入りません)、全輪エアサスでベージュ色のシートのものを買おうかなと思っています。


ここまで読んで、「現行型のオールテレインという選択肢はないのか」が気になった人もいるかもしれません。

全幅1860㎜と新型Eクラスの1880㎜を下回って扱いやすく、全輪エアサス付きで「ベストEクラス」と評されるほど乗り心地が良く、インテリアのデザインも普通のEクラスと同じで落ち着きます。

しかし、センターコンソールにタッチパッドが付いているんですよね。左ハンドルであれば右手で操作できますが、右ハンドルだと左手で操作することになるため、タッチパッド式は非常に使いにくいです。タッチパッド式の代車に何台も乗りましたが、操作方法がいまだに分かりません。

私と同じように感じる人が多かったせいなのだろうと思いますが、タッチパッド式は全車種で廃止されつつあります。そのため、今更タッチパッド式の操作を覚えたくないという思いがあります。


というわけで、これまでは「後期最終型がベストバイ」だったのですが、現行型の車両価格の度重なる値上げ、新型のタッチパット式の廃止、新型の全幅の拡大が相まって、とても悩ましいことになってしまいました。

ただ、今の車に不満は全く感じていませんし、CDプレーヤーとハードデスクナビ(CDをハードデスクにコピーして音楽が聴ける)の便利さを考えると(現行型にはCDプレーヤーがありません)、30万キロ到達まで今のままでいいような気もしています。


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