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2023年12月20日水曜日

クレジットカード投資の月額10万円、最短で2024年2月20日

金融庁は、2023年12月19日、


●「金融商品取引業等に関する内閣府令」等の改正(案)の公表について
https://www.fsa.go.jp/news/r5/shouken/20231219/20231219.html

を公式サイトに掲載し、パブリックコメントの募集を開始しました。


パブリックコメントの募集期間は2024年1月19日午後5時までであり、その後の公布・施行が予定されていますが、最短で2024年2月20日頃に施行されるかもしれません。



本件改正の目的は、クレジットカード決済による投信積立サービス限度額を月額10万円に引き上げることです。


改正前
同一人に対する信用の供与が10万円を超えることとならないこと。

改正後
有価証券の売買をした月におけるその個人の対価に相当する額の総額が10万円を超えることとならないこと。


このように、「その人に対して10万円」から「1か月で10万円」に変更されることで、前月購入分が銀行口座からの引き落とし前であったとしても当月購入分の与信ができるようになります。

※本件改正前に月額10万円に拡大したところもありますが、前月購入分が銀行口座から引き落された後に当月購入分の与信をすることで、「その人に対して10万円」を超えないようにしています。



2023年12月12日付け「金融審議会 市場制度ワーキング・グループ・ 資産運用に関するタスクフォース 報告書」は、次のように述べています。


クレジットカード決済による有価証券の購入は、顧客の資力を上回る有価証券の購入を可能とし、過当取引による投資家保護上の問題が生じるおそれがある一方、 支払いの選択肢を増やすことにより投資家の利便性向上に資する面もあることから、法令上、一定の要件67の下で認められている。この法令上の要件を満たすため、 現行実務では、クレジットカード会社の決済サイクル等を踏まえ、毎月の投資上限額は基本的に5万円に制限されている
2024年から新しいNISA制度がスタートし、その中で、つみたて投資枠については毎月の累積投資契約による場合、月10万円に引き上げられることになる。これを踏まえ、翌月一括払いであること、累積投資契約であることの要件を維持しつつ、 信用供与の上限額について、現行実務が法令の上限額よりも制限されている状況が解消されるよう、必要な制度見直しを行うことが適当である。

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20231212/01.pdf



クレジットカード決済による投信積立サービスの上限額については、既にSBI証券とマネックス証券が内閣府令の改正後に月額10万円に変更する旨を表明しています。
【参考】
●SBI証券・マネックス証券、クレジットカード投資を月額10万円に拡大
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/12/sbi10.html


そのため、公布・施行日がいつになるかが気になります。過去実績を確認してみます。


●金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)
パブコメ募集 9/1~10/2
公布 11/28
施行 3/31(2024年)

●経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律に基づく特定社会基盤事業者の指定等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)
パブコメ募集 9/15~10/14
公布 11/16
施行 11/17

●「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の改正案
パブコメ募集 6/30~7/31
公布 9/15
施行 10/1

●有価証券の取引等の規制に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(案)
パブコメ募集 7/11~8/10
公布 9/6
施行 9/7


これらを見ると、最短でパブコメ募集日の2か月後には施行されていることが分かります。
ということは、本件の施行日は最短で2月20日頃になりそうです。

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