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2024年1月15日月曜日

ベンツ新型Eクラスは買いか?

メルセデスベンツ日本は、2024年1月12日、幕張メッセで開催中の「東京オートサロン2024」において、新型Eクラス(W214、S214。6代目前期型)を日本初披露し、同日から先行予約を開始しました。発売は2月です。


上野社長が登壇し、


1,2023年の新車販売台数は、世界で249万1600台。そのうち日本での販売台数は5万1228台で、9年連続で第1位を獲得した。

2,コンパクトセグメント(Aクラス、Bクラス、CLA、GLA、GLB、EQA、EQB)は全体の4割SUVセグメント(GLA、GLB、GLC、Gクラス)は全体の5割であった。

3,電気自動車の販売台数は4300台(2022年の2倍)であり、全体の9%であった。


といった2023年の総括を行った上で、7年ぶりにフルモデルチェンジする新型Eクラス(W136型から数えて11代目、「Eクラス」を初めて名乗ったW124型から数えて6代目)を紹介しました(その様子はYouTubeで視聴することができます)。

https://www.youtube.com/watch?v=VY9VwTUtNRk&t=1207s



私は、現行Eクラス(5代目後期型)の最上位グレードであるE450ワゴンを所有しています。
【参考】
●ベンツ「E450 4MATIC ステーションワゴン エクスクルーシブ」を買いました
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/12/e450-4matic.html


E450ワゴンを購入する前は、先代Eクラス(4代目後期型)の最下位グレードであるE250ワゴンを9年間所有し、22万600キロ走行しました。


ということで、4代目後期型(E250ワゴン)と5代目後期型(E450ワゴン)の2台のEクラスを乗り継いでいる私の目線で、6代目前期型の新型Eクラスは買いなのかについて検討してみます。


結論から言うと、新型Eクラスは、サイズ、エクステリア、値段の3点で購入をためらわせます。

1,サイズ

新型Eクラスは、現行Eクラスよりも全体的に大きくなります。とりわけ全幅が1850㎜から1880㎜へアップすることで、駐車場の車幅制限に抵触する可能性が高まります。

ちなみに、ロック板式のコインパーキングは、タイムズも三井のリパークも「最低地上高15㎝以上」という条件を設定しています。そのため、最低地上高110~135㎜の現行Eクラスでは利用することができません(E450は110㎜、E220dは115㎜、E200は130㎜、E300は135㎜)。私は、この事実を今知ったので、先代のE250ワゴンをロック板式のコインパーキングに普通に駐車していましたが、今確認したところ、先代Eクラスの最低地上高は14㎝でした(先代E250ワゴンで利用した際、車内で時間をつぶしていたこともありましたが、車内に滞在したままだと人の体重で車高が下がって車体とロック板との接触事故が発生するリスクがあることも今知りました)。


①先代(4代目後期型)
全長4920㎜、全幅1855㎜、全高1500㎜、ホイールベース2875㎜

②現行(5代目後期型)
全長4955㎜、全幅1850㎜、全高1465㎜、ホイールベース2940㎜

③新型(6代目前期型)
全長4960㎜、全幅1880㎜、全高1470㎜、ホイールベース2960㎜
※全長と全高はセダンタイプの数値。現行のセダンタイプの全長は4940㎜のため、全長は+20㎜延長された(ホイールベースも+20㎜延長されたので、全長の延長分は全てホイールベースの延長分に使われたことが分かる)。ワゴンタイプの全長は4975㎜(現行の+20㎜)になるものと思われる。
※ホイールベースを含めて全体的にサイズが拡大したことにより居住性が向上し、前席のヘッドルーム5㎜、後席のニールーム10㎜、後席のレッグルーム17㎜、それぞれ拡大している。特に後席の室内幅(エルボー部)25㎜拡大して1519㎜となったが、これはSクラスとほぼ同等の寸法である。


2,エクステリア

フロントマスクとグリルが一体化したブラックパネル調のデザインは、個性的過ぎて違和感を覚えます。

シームレスドアハンドル(キーを持って近づくと自動的にドアハンドルが車体からせり出すもの)は、空力や静粛性を向上させるとはいえ、ドアを開ける際にストレスを感じそうです(せり出るまでのタイムラグは許せたとしても、Sクラスではハンドルが車体に埋まったままで出て来ないというトラブルがあるようです)。

スリーポインテッドスターをかたどったリアコンビネーションランプは、フロントマスクと同様に個性的過ぎて違和感を覚えます。


3,価格

(1)セダン

E200 894万円
E220d 921万円
E300e 988万円(※プラグインハイブリッド車。満充電で112㎞のEV走行が可能。V2H・
V2Lの外部給電に対応

(2)ステーションワゴン

E200 928万円
E220d 955万円

(3)検討

メルセデスベンツ日本は、「オンラインショールーム」でどの販売店にどのモデルが到着予定かを調べることができます。

既に新型のE220dワゴンがオンラインショールームに掲載されていますので、現行のE220dワゴンと比較してみます。



現行(E220d)1104万4000円
新型(E220d)1235万4000円(+131万円
※おそらく双方ともフルオプション価格。ただし、ドラレコ、コーティング、延長保証、諸経費などは含まないので、コミコミ価格は+70万円ほどを見込むべし。

このように、新型Eクラスは131万円の価格アップとなります。

双方ともに、ISG(エンジンとトランスミッションの間に発電機を設置し、電動モーターによる静かで滑らかで力強いエンジン始動や加速を実現する)式のハイブリッド機構レーンキープアシスト機能付きACC、、プライバシーガラスパノラミックスライディングルーフ360度カメラARナビ(室内ミラー付近に設置した車内カメラで撮影した動画をナビ画面に表示し、矢印や文字を動画に足して道案内をする)、ヘッドアップディスプレイシートヒーター付きナッパレザーシート空気清浄機能付きエアコンパヒュームアトマイザー(エアコンの送風口から体や服に匂いが移らない香水を送り出すもの)などの装備が標準ないしオプション設定されています。

現行型では設定できない新型だけの装備としては、

①ナパレザーシート(前席シートベンチレーター機能付き)

②ウォームコンフォートパッケージ(アームレストヒーター。ステアリングヒーターも付くのかは不明だが、2020年3月発売のE220dオールテレインローレウスエディションにはステアリングヒーターが設定されたので付きそう)

熱反射・ノイズ軽減ガラス

があります。

ちなみに、私のE450ワゴンにはシートベンチレーターは付いていますが、ステアリングヒーターは付いていませんし、熱反射・ノイズ軽減ガラスでもなさそうです。


※新型には、次の4種類の革新的な機能がオプション設定されています。

MBUXスーパースクリーン(日本でのオプション価格は未公表だが、欧州でのオプション価格は1773ユーロ=28万円。センターデスプレイと助手席用デスプレイの2枚のデスプレイを1枚のガラスで覆ったもの。運転席用デスプレイだけが独立しておりiPadのポン付け風になっている。電気自動車では、運転席用デスプレイを含めた3枚のデスプレイを1枚のガラスで覆ったものを「ハイパースクリーン」と呼称しているが、日本でのオプション価格は105万円)は、見た目は豪華だが、助手席用デスプレイは助手席に人が座っていないと運転時には常時ブラックアウトして使えない

また、水野和敏氏は、EQSのハイパースクリーンについて「反射が激しいです」「ここまで大きいと、気にならないレベルまで反射を抑えるのは困難でしょう。小手先の表面処理などで対処できる仕様ではありません」(ベストカー2024年2月26日号152頁)と述べていますので、スーパースクリーンも同様の問題を抱えているものと思われます(現行Sクラスを試乗した際、エアコンの送風口が反射してフロントガラスに映り込む現象を思い出しました)。


セルフィー・ビデオカメラは、車内の様子を撮影したりオンライン会議に参加したりできるようになる。

MBUXエンターテイメントパッケージプラスでは、オンラインミュージックやインターネットラジオのほか、サードバーティー製品のアプリ(Zoom、TikTok等)の利用が可能だが、運転中の動画視聴はできず音声だけが流れることになる。

iPhoneを利用したデジタルキーの採用によって、キーがなくても車両の施錠・開錠やエンジンスタートが行える。


これらのうち、シートベンチレーター、熱反射・ノイズ軽減ガラスは欲しい装備です(雪国であればステアリングヒーターも欲しいでしょう)。

しかし、上記①~④の革新的なオプションは、131万円を出してでも欲しいと思う人がどれだけいるのだろうかという気持ちになります。

確かにスーパースクリーンは未来的ですが、運転席ディスプレイのiPadポン付け感が気になりますし、私のケースでは、後席は子供の送迎でよく使いますが、助手席には人が乗ることは滅多にありません。

私は、スーパースクリーンよりも、これまでのEクラスの伝統的なデザインを現代的に昇華させた現行型のインテリア(下記写真)のほうに魅力を感じます(長大なディスプレイの上に屋根が付いていますが、それだけでディスプレイのポン付け感は一切なく、逆に高級感に満ちあふれています)。



新型Eクラスは未来的な装備が充実していますが、その分が価格に転嫁されています。これらの装備を使う予定がない人にとっては非常にコスパが悪いです。

また、エクステリアのデザインが極めて個性的であり、素直に「かっこいい」と思える人がどれだけいるのか疑問です。

そして、サイズ、とりわけ全幅が1850㎜から1880㎜に拡大したことで、狭い道や駐車時にかなりのストレスを感じそうです。


というわけで、新型Eクラスを手放しでベストバイと言うことはできません。


それにしても、高くなりました。

E220dワゴンのコミコミ価格が1305万4000円とすると、ガソリン車のE200ワゴンのコミコミ価格は1278万4000円です。私のE250ワゴン(4代目後期型。2014年9月購入)がコミコミ669万円でしたので、1.9倍です(しかも、2014年9月時点のE250は現行型以降ではE300に相当します)。

私のE450ワゴン(数百キロ走行した1年落ちの認定中古車)のコミコミ価格は1028万円でしたので、コスバの良さが光ります。買ってよかったです。新型でもE450ワゴンの設定はあるため、日本でもいずれ発売されるでしょうが、その価格は大変な金額になりそうです。


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