日経速報ニュース(2024/02/08 12:00)の下記記事を読みました。
●投信マネー、全世界株型とS&P500型がけん引
上記記事によると、
1,2024年1月の投信全体の資金流入額(ETFを除く)は1兆2794億円。
2,全世界株型は3903億円、S&P500型は3218億円。
3,2023年1月から12月まではS&P500の資金流入額のほうが多かったが、2024年1月は全世界株型が逆転した。
ということです。
上記記事には棒グラフ(2023年1月から2024年1月までの毎月の資金流入額)が掲載されています。
それを見ると、確かに2023年1月から11月まではS&P500型の資金流入額は全世界株型を圧倒しています。
しかし、2023年12月になると全世界株型により多くの資金が流入してS&P500型に並ぶようになり、2024年1月になると全世界株型に一気に多額の資金が流入してS&P500型を追い抜いています。
全世界株型といったらスリムオルカンですが、
●eMAXIS Slimシリーズ、1月は過去最大の資金流入(6045億円、うちオルカンは3428億円)
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2024/02/emaxis-slim160453428.html
スリムオルカンの2024年1月の純設定額は3428億円です。
投信全体の資金流入額のうち全世界株型は3903億円ですので、スリムオルカンは全世界株型の87.8%という圧倒的なシェアを獲得していることが分かります。
ところで、インデックス投資と言えば先進国株(除く日本)を買うことという時代がずっと続いていたところに、楽天全米株と楽天全世界株が登場し、米国株と全世界株という新たなニーズの掘り起こしに成功しました。
スリムS&P500とスリムオルカンは、楽天バンガードファンドシリーズの上記2ファンドの成功を見て二匹目のドジョウを狙って新規設定されたものですが、楽天バンガードファンドシリーズが信託報酬の引き下げはしなかったのに対し、スリムシリーズは積極的に対抗値下げをしたことで純資産額を集めることに成功し、インデックスファンドの純資産額ランキングで1位と2位を占めるに至りました。
特に、スリムオルカンは、米国ETFを買うだけファンドではなく現物運用をするためにMSCIジャパン指数に連動するマザーファンドを新設するという決断をしたことで、コストと運用内容の2点で楽天バンガードファンドシリーズとの差別化がうまくいったのでしょう。
ちなみに、スリムシリーズの全世界株型のシェアは87.8%ですが、S&P500型のシェアは64.97%(ただし、スリムS&P500の純設定額は公開されておらず、QUICK資産運用研究所所が試算したもの)ですので、まだまだ勝負の余地は残されています。
スリムシリーズの有力な対抗馬は、楽天プラスシリーズとSSGAライトシリーズです。それぞれ「楽天」と「ステートストリート」という強力なブランドです。
両シリーズには頑張ってもらって、スリムシリーズ一強時代を崩してもらいたいものです。
SBI証券のうち、オリコカードの仲介口座でセゾン投信のグロバラと資産形成の達人ファンドが買えるようになったようです。
返信削除https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000214.000084623.html
今後三井住友カード等、他の仲介口座でも解禁していくとなると、セゾン投信・園部社長(と親会社の)拡大戦略が加速しそうです。
コメントありがとうございます。
返信削除>SBI証券のうち、オリコカードの仲介口座でセゾン投信のグロバラと資産形成の達人ファンドが買えるようになった
既にタカシマヤの仲介口座で買えます。
>セゾン投信・園部社長(と親会社の)拡大戦略が加速しそう
中野さんの遺産だと思います。
中野晴啓代表取締役会長CEOは「フィンテックが定着し生活者の資産運用に対する行動変容が促進されている今、金融サービス仲介業者等と協業することで、セゾン投信が標榜する『お客さま全部主義』の価値観をより多くの生活者に向けてお届けすることが可能になると考えている」と話している。
https://financial.jiji.com/long_investment/article.html?number=271