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【先頭固定】誰でもできる超カンタン投資術(2024.3)

本稿は、当ブログ(「 たわら男爵のインデックスファンド投資術 」)及び旧ブログ(「 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ 」)の集大成として、何らの知識がなくても実践できる資産形成の具体的なやり方をお伝えするものです(この記事の後で カテゴリ ...

2024年4月13日土曜日

インデックスファンドのコストと売上げ

スリムS&P500が純資産額4兆円、スリムオルカンが3兆円に到達したことを記念し、インデックスファンドのコストと売上げについて、純資産額が多い順に整理してみます。



1,スリムS&P500
純資産額 4兆2310億円
信託報酬 0.09372%
投信残高ポイント 0.0326%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.06112%
売上 15億2316万円


2,スリムオルカン
純資産額 3兆0607億円
信託報酬 0.05775%
投信残高ポイント 0.0175%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.04025%
売上 13億7731万円


3,SBI・V・S&P500
純資産額 1兆5453億円
信託報酬 0.0938%
投信残高ポイント 0.022%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.06112%
売上 3億7087万円


4,楽天VTI
純資産額 1兆4545億円
信託報酬 0.162%
投信残高ポイント 0.05%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.112%
売上 7億9997万円


5,スリム先進国株
純資産額 7035億円
信託報酬 0.09889%
投信残高ポイント 0.03495%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.06394%
売上 2億6029万円


6,ニッセイ外国株
純資産額 6918億円
信託報酬 0.09889%
投信残高ポイント 0.03515%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.06374%
売上 2億4040万円


7,たわら先進国株
純資産額 5320億円
信託報酬 0.09889%
投信残高ポイント 0.05%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.04889%
売上 1億4896万円


8,楽天VT
純資産額 4623億円
信託報酬 0.192%
投信残高ポイント 0.05%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.142%
売上 2億5426万円


9,スリム全世界株(除く日本)
純資産額 4613億円
信託報酬 0.05775%
投信残高ポイント 0.0175%
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.04025%
売上 2億1219万円


10,ダイワJ-REAT(毎月分配型)
純資産額 3022億円
信託報酬 0.792%
投信残高ポイント 0.20%(1000万円保有時)
投信残高ポイント考慮後の信託報酬 0.592%
売上 8億7638万円




このように整理してみると、たわら先進国株のお得さが光ります。

例えば、スリムオルカンの信託報酬は0.05775%であるのに対し、たわら先進国株の信託報酬は0.09889%です。
信託報酬だけで比較するとスリムオルカンのほうが4割も安いのですが、投信残高ポイントの付与率に差があるため、投信残高ポイント考慮後の信託報酬で比較すると、たわら先進国株が0.04889%、スリムオルカンが0.04025%となり、微差(1000万円保有時で864円差)となります。


また、同じ先進国株ファンドの中で比較すると、信託報酬は全て同率ですが、投信残高ポイントの付与率に差があるため、投信残高ポイント考慮後の信託報酬で比較すると、


たわら先進国株 0.04889%
ニッセイ外国株 0.06374%
スリム先進国株 0.06394%


となり、ニッセイ外国株とスリム先進国株は微差ですが、たわら先進国株とは大きな差が出ます。
この理由は、前述したとおり投信残高ポイントの付与率の差です。SBI証券の投信残高ポイントは、超低コストファンドについては販売会社報酬(税抜)の全額と同じです。たわら先進国株は運用会社報酬を削り、その分で販売会社報酬を増やしているため、販売会社の取り分が多くなり、その結果として投信残高ポイントの付与率が最も高くなっています。

たわら先進国株が新規設定されたのは、2015年12月18日です。新規設定時点の信託報酬は税抜0.225%(当時の単独最安値)でした。内訳は、運用会社報酬0.1%、販売会社報酬0.1%、信託銀行報酬0.025%です。
これに対し、現時点の信託報酬は税抜0.0899%です。内訳は、運用会社報酬0.0259%、販売会社報酬0.05%、信託銀行報酬0.014%です。
たわら先進国株は、信託報酬が6割減(新規設定時の4割)になったものの、運用会社報酬を4分の1に減らすことで、販売会社報酬と信託銀行報酬は5割減にとどめています。その企業努力のかいもあり、全国津々浦々の銀行、信用金庫、信用組合といった販売チャンネルの獲得に成功しました。

たわら先進国株は、上記の熾烈なコスト競争のせいで、純資産額5000億円を集めても売上金額は1億5000万円弱にすぎず、この程度の売上金額で今後もずっと運営していけるのかが心配になります。
しかし、たわら先進国株の新規設定された2015年12月当時、純資産額が1000億円に到達するインデックスファンドが出現するとは誰も想定しておらず、純資産額が500億円(SMTグロ株の当時の純資産額)に到達すれば大成功と思われていた時代でした。そうすると、今の状況は信託報酬が4割に減ったものの純資産額が10倍に増えたわけですから、ファンドの運営という観点では現時点でも大成功と言えるのかもしれません。


ちなみに、たわら先進国株に1年9か月遅れて登場した楽天VTIと楽天VTは、それぞれ米国株ファンド、日本を含む全世界株ファンドのニーズを開拓した先駆者でした。
そのおかげで、先行者利益の獲得に成功し、信託報酬を引き下げなくてもファンが逃げないという理想的な状況にあります。
今から振り返れば、もっともうまく立ち回ったのが楽天VTIと楽天VTなのかもしれません。

3 件のコメント:

  1. いつも拝読しております。
    記事の内容と異なり恐縮ですが、ご相談をさせてください。

    SBI証券の通常口座を、三井住友カード仲介口座に切り替えすべきかどうか、についてです。
    https://www.smbc-card.com/mem/for_sbi/guide/course_change.jsp

    以前より通常口座でSBI証券をメイン証券口座として運用しておりますが、メインカードが三井住友カードであることから仲介口座の方が有利なのではないかと考えています。

    メリット
    ・Vポイントアッププログラムで、対象店でのクレジット決済のポイントが上がる。

    デメリット
    ・ポイントがVポイントに限定される
    →Tポイントと統合されるため、デメリットではなくなると考えます。
    ・ポイントが充当できるのが投資信託のみで個別株は買えない→元々、投資信託がメインの運用対象なので問題ないと考えます。
    ・預かり資産や取引状況などの個人情報が三井住友カードに把握される。
    →対象が三井住友であれば、許容範囲と考えています。

    メリットは対象店でのポイントのみですが、大きなデメリットがない場合は検討に値するかと考えています。
    ご意見を伺えましたら幸いです。

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  2. コメントありがとうございます。

    >SBI証券の通常口座を、三井住友カード仲介口座に切り替えすべきかどうか

    現在Tポイントであれば、4/28に自動的にVポイントに切り替わります。

    5/1以降にVポイントアッププログラムを利用するにはSMBC IDをSBI証券に登録すればよいと書いてありますので、私は、4/28以降に新サービスを確認した後に判断しようと思っています。

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  3. ご返信ありがとうございます。
    確かに5月以降の紐付けで同様のサービスの可能性がありますので、待ってみることにいたします。

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