注目の投稿

【先頭固定】誰でもできる超カンタン投資術(2024.3)

本稿は、当ブログ(「 たわら男爵のインデックスファンド投資術 」)及び旧ブログ(「 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ 」)の集大成として、何らの知識がなくても実践できる資産形成の具体的なやり方をお伝えするものです(この記事の後で カテゴリ ...

2024年7月8日月曜日

楽天証券が考える「NISAの使い方10箇条」

楽天証券は、2024年7月5日、楽天証券が考えるNISAの使い方10箇条」を公表しました。



プレスリリースが出ています。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/company/newsrelease/pdf/press20240705.pdf

解説ページはこちら(「10箇条」の右端の「+」をクリックすると解説文が開きます)。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/special/nisa10/




楽天証券の「10箇条」を勝手に補足してみます。

1,まず「つみたて投資枠」から

私は、毎月一定額のインデックスファンドを買い続ける「均等額積立投資」を推奨しています。積立設定をする「均等額」を幾らにするかは、毎月の収入の余剰額(投資する前に相当額の貯蓄がある人はそのうちの余剰分を60等分したものを上乗せする)から各自の実情に応じて決めてください。

各自の実情に応じて決めた「均等額」を毎月の積立金額として設定した後は、本気で資産形成を目指すのであれば、少なくとも10年間、ひたすら同じインデックスファンドを買い続けるべきところ、購入方法が積立投資に限定されている「つみたて投資枠」に最初に毎月の積立投資金額を割り当てるというのは合理的です。

ただし、投資する前に相当の貯蓄がある人は、

(1)余剰分を5等分して、NISA口座での年初一括投資を5回する

(2)NISA口座の年間投資可能額(360万円)の上限まで年初一括投資をする(例えば、余剰分が1000万円ある人は、1年目360万円、2年目360万円、3年目280万円というようにして最速で使い切る)

のどちらかでもよいでしょう(つみたて投資枠は積立設定でしか買い付けができませんが、ボーナス設定を利用することで年初一括投資が可能です)。



2,毎月一定額を積立

楽天証券は、「収入の10%」を積立投資に回すことを推奨しています。

「毎月の収入の余剰分」と言っても一応の目安がないと頑張れないという人は、収入の10分の1を「十分の一税」だと思って強制的に積立投資に回し、その残りのお金で生活をすると決めてしまうのもよいかもしれません。



3,NISAで利益を非課税にする

まずはNISAに全集中し、NISAの非課税投資枠が上限に達したら特定口座で積立投資に切り替えたほうが絶対にお得です。

この点、楽天証券は「再投資しても税金分の目減りがなくなりおトク」と解説しています。しかし、NISA口座で分配金が出る投信を買うと、確かに再投資しても税金分の目減りはしませんが、NISAの非課税投資枠が目減りするという重大なデメリットが発生します。そのため、NISA口座では分配金を出さない投信を購入すべきです。



4,早くはじめる

リスクとリターンは振り子のような関係にあります。リスクをとったからこそ、その勢いでリターンをとることができます(大きなリスクをとれば、勢いも強くなって大きなリターンを期待できます。これに対し、小さなリスクしかとらなければ、勢いが弱くなって小さなリターンしか期待できません)。

投資を早く始めるということは、お金をリスクにさらす期間がより早くなるということですから、時間軸で見たときのリスクにさらす量が増えるため、より大きなリターンが期待できるということになります。



5,投資先は複数に分ける

楽天証券は「タイプが異なる資産に分散」することを推奨し、「面倒ならバランスファンドもあり」と解説します。

しかし、私は、債券投資は不要であり、リスク資産は時価総額比の先進国株インデックスファンド100%でよいと考えています。リスクをとりたくないお金は預貯金や個人向け国債変動10で保有し、余剰分(少なくとも10年放置できるお金)はたわら先進国株だけを買えば極めてシンプルになり、悩みが減ります(債券は為替リスクとインフレリスクに弱いため、債券投資をするとこれらのリスクを心配しなければならなくなります)。



6,長期で投資を続ける

仮に短期で含み損が発生したとしても、保有継続すれば含み益に転化すると確信できれば、投資を続けることができます。しかし、この点の確信がないと、暴落で含み損が拡大したときにパニック売りをしてしまいがちになります。

大切なのは、「今の高値は将来の安値であり、長期的には史上最高値を更新し続ける」と確信できる投信を見つけて、その投信だけを買い続けることです。



7,NISAは必要なら売却

投資は余剰資金で行うのが原則ですが、人生のステージの変化によってお金が必要になることがあります。その場合は、特定口座→NISA口座の順番で売却すべきです。



8,年金目的ならiDeCo

イデコは、新規投資を中止しても手数料がかかり続け、一定年齢(現在は60歳だが引き上げリスクあり)まで引き出せないという制約があります。

また、イデコの税制メリットは「現役時代の所得の一部をリタイア時代に繰り延べることで、税率を安くする」ということにすぎません。すなわち、日本では超過累進課税が採用されており、課税所得が多くなればなるほどより高い税率が適用されるため、高い税率がかかる現役時代の所得を減らして低い税率で済むリタイア時代の所得を増やすことで、生涯に支払う税金を減らすことができます。



9,状況に応じて銘柄を入替え

楽天証券は、「売却分の非課税投資枠は翌年復活」するから気軽に売却してもよいというニュアンスで解説しています。

しかし、NISA口座の年間投資上限額は360万円です。翌年復活したとしても360万円を超えては買えないため、「翌年復活が意味を持つのは生涯投資枠1800万円を使い切った後のことになります。そのため、安易に売却するとNISA口座での非課税運用額を減らしてしまうことになります。



10,家族全員でNISAを使う

家族それぞれが自分自身の資産を使ってNISAをするのであれば問題ありませんが、年110万円を超えるお金を渡すと贈与税がかかるため注意が必要です。

また、NISAの生涯投資枠1800万円を贈与する意思で毎年110万円ずつ渡していくと、1800万円について贈与税が課税されるため注意が必要です。ちなみに、私は、その年に幾らを贈与するかについて、毎年1月1日になった時点で心機一転した新たな気持ちで決めています。


0 件のコメント:

コメントを投稿