2026年2月8日投開票の衆議院選挙は、現在も開票作業が行われています。
高市総理の自民党が単独で316議席(3分の2)を獲得し、参議院で法案が否決されたとしても衆議院で再可決することが可能になりました。これにより政権運営は極めて安定することになります。
他方で、歴史的惨敗をしたのが立憲民主党です。選挙前の144議席から21議席に激減しました。壊滅と言ってよいでしょう。
立憲民主党は、公明党と新党「中道改革連合」を結成して衆院選に臨みました。公明党候補者28名は全員比例区に回って全員当選したのに対し、立憲民主党候補者は公明党の全面支援をあてにして小選挙区で戦ったものの、ほぼ全員が落選するという結果になりました。小選挙区で勝利した立憲民主党出身者はわずか7名。比例復活した立憲民主党出身者もわずか14名です。
新党中道の立憲民主党出身の役員は次の8名(「勇者ヨシヒコと導かれし七人」)ですが、小選挙区で当選したのは野田共同代表だけです。衝撃的なのは、安住共同幹事長が小選挙区で落選したばかりか比例復活もできず議員でなくなったということです。
共同代表 野田佳彦(小選挙区で当選)
副代表 近藤昭一(落選)
副代表 菊田真紀子(小選挙区で落選、比例復活)
共同幹事長 安住淳(落選)
共同政調会長 本庄知史(落選)
共同選対委員長 馬淵澄夫(落選)
共同選対事務局長 逢坂誠二(落選)
共同国対委員長 笠浩史(小選挙区で落選、比例復活)
また、立憲民主党出身の大物議員が次々に議席を失いました。
小沢一郎
枝野幸男
海江田万里
岡田克也
玄葉光一郎(前衆院副議長)
安住淳(共同幹事長)
江田憲司
新党中道の敗因は、基本政策(集団的自衛権、原発)で一致を見ないまま新党を結成したことで、選挙目当ての野合との批判を受けたこと、自民党が統一教会とズブズブだと批判していた野田共同代表自身が統一教会の全面支援を受けていた事実が発覚したことです。
新党中道に参加しなかった前衆議院議員は2名(佐賀1区の原口一博、茨木6区の青山大人)です。2人とも落選したものの、当選した自民党候補者とは僅差でした(原口は1192票差、青山は2544票差)。つまり、立憲民主党は、新党を結成せず、公明党の選挙協力を得て立憲民主党の看板で普通に戦っていたら多くの選挙区で僅差で勝っていたかもしれないということです。
自民と連立を組んだ維新は、選挙前34議席から36議席の微増。ただし、大阪19区を落とし、大阪全選挙区の独占に失敗しました。
前回の選挙後に自民党と立憲民主党とを天秤にかけたという批判を受けた国民民主は、選挙前27議席から28議席の微増(正確には現状維持。現職の円より子を公認していたら選挙前28議席だったため)。大逆風の中、健闘したと言えるでしょう。
共産とれいわは、選挙前8議席だったものの、共産は4議席、れいわは1議席に激減しました。
保守(選挙前1)、社民党(選挙前0)は議席獲得ならず。特に社民は、選挙直前に離党した新垣(沖縄2区。中道)に刺客を立てたものの自民党候補者が当選し、中道と社民の共倒れに終わっています。この結果、社民党の国会議員は、福島瑞穂とラサール石井の2人だけになりました。
野党に大逆風だった今回の衆院選で、参政とみらいが大躍進しました。
参政は選挙前2議席から15議席、みらいは選挙前0から11議席。ただし、どちらも全て比例当選です。
公明も、新党中道の比例名簿に全員を上位登載するという作戦が大当たりし、選挙前24議席から28議席に躍進しました。新党中道の新勢力は49議席ですが、公明党出身28人、立憲民主党出身21人ですので、完全に公明党に乗っ取られてしまいました。
この結果だけを見ると大成功したようですが、立憲民主党出身者の小選挙区当選者がわずか7名だったことで、小選挙区の学会票が張子の虎だったことがバレてしまったのは大きな痛手だと思います。特に創価大学がある東京24区は、創価学会の総本山と呼ばれ、学会票が3万票あると言われていましたが、萩生田85806票、中道の新人(元都議の32歳男性)70781票という結果に終わっています。
壊滅した野党に対し、自民党は大勝です。選挙前の198議席から316議席に激増し、法案の再可決が可能な衆院3分の2(310議席)を単独で超えました。
数合わせの比例名簿登載者も次々に当選しました。北海道では村木汀(25歳、女性)、東海では長田紘一郎(26歳、男性)といった20代の議員も誕生しています。
候補者が不足し、比例区では14議席を他党に渡す結果となりました。比例176議席のうち自民は67議席(38%)にすぎません。取りこぼした14議席を加算しても81議席(46%)です。そう考えると、これほど圧倒的な高市旋風が起こっても小選挙区制でなかったら自民がこれほどの勝利を得ることはできなかったし、中道が壊滅的敗北をすることもなかったとも言えます。
というわけで、高市自民党は、衆参両院で過半数割れという危機的状況で誕生し、政権運営に苦労してきましたが、今回の歴史的大勝によって盤石の政権基盤を確保することができました。
中国政府は、「汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」と発言した大阪総領事を全面支持したばかりか、連日のように異様なメッセージを記載した画像をXにポストし続けました。今回の選挙結果(特に沖縄の全選挙区を自民が独占したこと)は、軍事的圧力を強める中国に正しいメッセージを送ることになるでしょう。
核兵器を持たないウクライナは、核大国であるロシアによる軍事侵攻を受け、国土の多くを破壊され、極めて多くの一般市民が今も殺され続けています。あのようなメッセージを公式に発信することをためらわない中国が台湾や日本に軍事侵攻したとき、我々は、ウクライナを超える惨禍が起こることを覚悟すべきです。
国民は、今回、高市政権に対し、極めて強固な権力基盤を与えました。まだ間に合うことを祈っています。
SNS・動画等により人々が多角的で様々な情報に触れられる環境になった結果、どうなったか。民意は分離拡散するのではなく、むしろ一方向へ集約された。
返信削除スリムオルカン・スリムSP500へ資金流入が集中し、独り勝ちする光景とダブりました。
コメントありがとうございます。
返信削除>民意は分離拡散するのではなく、むしろ一方向へ集約された。
石破政権の前回選挙と比べると、1458万票(得票率26.7%)から2589万票(得票率36.7%)に激増しました。
しかし、中道があれほどの失点を重ね、中国の脅威が現実化しつつある今でさえ、大半の有権者が自民党に投票していません。
中道は、前回は1752万票(立民1156万票、公明596万票)でしたが、今回は1044万票(4割減)です。
それでも1044万人が中道に投票しています。2年4か月後の参院選挙は、選挙区は都道府県に1つだけ、比例区は全国で1つだけですので、自民党は今回のような大勝は期待できないでしょう。