日経ビジネスに
「あなたでは大きくならない」 セゾン投信、中野会長“更迭”の内幕
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00116/060900077/
という記事が掲載されています(有料記事ですが、無料登録会員になれば毎月3記事まで無料で読めます)。
※よろしければ、次の記事もご覧ください。
●PayPay投信、「全世界株」と「先進国株(含む日本)」を新規設定~「雪だるま全世界株」「雪だるま先進国株」を丸パクリ
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/06/paypay628.html記事によると、セゾン投信の中野会長は、4月上旬に親会社(クレディセゾン)の林野会長に呼び出され、
「クレディセゾンの口座数は3600万あるのに、セゾン投信は15万しかない」
「北尾さんはSBIの運用残高をもうすぐ10兆円にすると言っているのに、セゾン投信は6000億円。あなたがいたままでは、セゾン投信は大きくなれない」と非難され、セゾン投信会長職の代わりにセゾン文化財団理事長職を用意すると告げられたとのころです。
そして、上記記事は、5月31日の取締役会で中野会長を退任させるかどうかの決が採られ、園部社長はクレディセゾンの側についたとしています。
また、日経新聞編集委員だった前田昌孝さんは、次のツイートをしています。
セゾン投信のトップ交代。中野晴啓会長の解任は取締役会で1票差で決まったとか。中野氏が連れてきた園部鷹博社長がクレディセゾン側に就いたようですね。飼い犬に手を咬まれた感じでしょうか。それにしても受託者責任を無視した突然の人事は大問題です。
https://twitter.com/market_maeda/status/1666922360849723392
セゾン投信のトップ交代。解任された中野晴啓会長は親会社クレディセゾンからの圧力に悩み、2014年に日本郵便に40%出資してもらいました。でもクレディの提案に日本郵便は反対しないという極秘の株主間契約が結ばれていたのです。中野氏も知らなかった。
https://twitter.com/market_maeda/status/1666919470512889856
中野さんは、「日経ビジネス2023年5月1日・8日号」の
「残高至上主義から長期投資の精神守れ」 セゾン投信・中野会長
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00113/00225/
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00113/00225/
で、次のように述べています。
1,断固として直販にこだわった。販路を販売会社に依存すると、販売会社の解約誘導による資金流出のリスクがあり、長期投資は実現できないからだ。親会社から吊し上げにあう日々が続いたが、どんなことがあっても直販は譲らなかった。
2,知名度も販路もなかったので、全国各地を回るセミナー活動を地道に続けたところ、徐々にファンドの純資産額が増えていった。純資産額はほぼ解約されることなく積み上がっていき、8年近くかかったが3000億円になった。
3,純資産額3000億円という創業時からの目標を達成できたので、中野がリタイアした後もセゾン投信が続くように社長職を園部に譲り、その後は会長としてセゾン投信を見守りつつ、「投信業界の改革」に取り組もうと考えた。具体的には、「残高至上主義に走らず、頑固に愚直に守り続けることでしか得られない価値」があることを投信業界全体に向けて発信していきたい。
中野さんは上記のように述べていたわけですが、
1,直販について、直販を転換して販路拡大に取り組むと宣言され、
2,全国各地を回ってセミナー活動をしてきたことについて、「そんなやり方はもう通用しない」と否定され、
3,純資産額3000億円(罷免時6000億円)については、SBI証券は10兆円であり、「あなたがいたのではセゾン投信は大きくなれない」と否定され、
4,挙句の果てに、後継者に指名した園部社長には裏切られ、
というように、これまでの全てを否定されてしまいました。
【参考】
●「全国を回って集客するあなたのやり方はもう通用しない」(セゾン投信の中野晴啓会長、4月に呼び出され6月末でのクビを通告される)記事は、中野会長と林野会長の関係がなぜ悪化してしまったのかについて、詳しい経緯を説明しています。
それを一言でまとめるならば、「販路拡大を求め続けた林野会長に対し、中野会長は直販をどうしても譲らなかった」ということになります。
セゾン投信の株主はクレディセゾン60%、日本郵便40%です。
セゾン投信が誰のものかと言えば、それは株主であるクレディセゾンと日本郵便のものです。株主が株主総会で取締役を選ぶわけですから、株主であるクレディセゾンと日本郵便が中野さんを取締役に再任しないと言えば中野さんはどうすることもできません(園部社長が裏切った取締役会の議題は、「会社推薦の取締役候補者に中野さんを入れるかどうか」というものだったと思われますので、もし園部社長が中野さんを裏切らなかったとしても株主総会で中野さんが取締役に選任されることはなく、中野さんと一緒に園部さんもクビを切られるだけに終わったと言えますが、林野会長の走狗になって憎まれ役を買って出るよりは筋を通して中野さんと一緒に辞めたほうがよかったと思います)。
林野会長は「中野がいなくなれば、セゾン投信は今よりもっと多くの金の卵を産むようになる」と考えたのでしょう。
しかし、私は、中野さんこそが唯一無二の金の卵を産むガチョウであり、中野さんの罷免はガチョウの腹を裂いて殺してしまう愚行と思えてならないのです。
男爵様
返信削除https://www.kyoto-np.co.jp/articles/biz/1044259
セゾン投信買収目指す 会長職更迭の「積立王子」インタビュー、新会社設立案も
という京都新聞ON BUSINESSの記事がありました。
私も読めていませんが・・・・
コメントありがとうございます。
返信削除おそらく同じものがダイヤモンドオンラインで読めます。
読みましたが、酷い話でした。