SBIアセットマネジメントの超低コストインデックスファンドシリーズである「雪だるま」にNASDAQ100ファンドが新規設定されます。
現時点で決まっている販売会社はSBI証券だけです。
2023年8月14日から22日までの当初募集期間を経て、8月23日に新規設定されます。
名称は「SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス・ファンド」。
愛称は「雪だるまQQQ・NASDAQ100」です。
信託報酬は、税込0.0638%(税抜0.058%)。
これに投資先の米国ETFの経費率が上乗せされます。
投資先は、米国ETFのQQQ。
QQQは、NASDAQ100をベンチマークとするETFの中ではもっとも有名なものです。
QQQの経費率は0.2%(米国ETFのため、日本の消費税はかかりません)。
ということは、実質的な信託報酬は0.0638%+0.2%=0.2638%となりそうです。
しかし、有価証券届出書には、投資対象とするETFの経費率は0.175%以内、実質的な信託報酬は0.2388%以内と記載されています。
ここで「以内」とはなんぞや、という疑問が生まれます。
有価証券届出書によれば、投資対象のETFは2種類あります。
経費率0.2%のQQQと、経費率0.15%のQQQMです。
どちらも同じ運用会社(インベスコ・キャピタルマネジメント)であり、QQQMはQQQの廉価版として2020年10月13日に新規設定されたばかりのものです。QQQMの規模はQQQの10分の1以下ですが、それでもQQQMの純資産額は10億ドルを超えているため、十分な規模と言えます。
ではなぜ雪だるまNASDAQ100はQQQとQQQMの両方に投資するのでしょうか?
経費率が安いQQQMだけを買えばいいように思ったので、聞いてみました。
インベスコキャピタルマネジメントに事前相談したところ、まずは規模が大きいQQQを買って、少しずつ様子を見ながらQQQMに買い替えをしてほしいと言われたので、やむなく基本投資割合はQQQを50%以下、QQQMを50%以上とした。
SBIアセットマネジメントとしては、将来的には全てQQQMにしたいと考えている。
というわけで、少しずつ様子を見ながらではありますが、最終的に投資先はQQQM100%となり、実質的な信託報酬は0.2138%となる見込みです。
ここで気になるのが「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」の存在です。
【参考】●ニッセイNASDAQ100、「現物運用」かつ「競合ファンドの半値以下」で登場
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/05/nasdaq100.html
同ファンドの信託報酬は税込0.2035%。
しかも、SBI証券の投信保有ポイントが0.05%つくため、実質的には0.1535%となります。
雪だるまNASDAQ100の販売会社報酬(税抜)は0.022%のため、SBI証券の投信保有ポイントも0.022%となります。
そうすると、投信保有ポイントを考慮した実質的な信託報酬は0.1918%(QQQMに100%投資したとき)となり、雪だるまNASDAQ100を大きく下回ります。
ニッセイNASDAQ100は、2023年3月31日に新規設定されたばかりです。
しかし、その純資産額は92億4200万円であり、非常に人気を集めています。
競合ファンドの騰落率を比較してみます。
1か月 2.79%
3か月 29.11%
eMAXIS NASDAQ100(信託報酬0.44%、純資産額737億円)
3か月 29.05%
3か月 28.96%
iFREE NEXT NASDAQ100(信託報酬0.495%、純資産額717億円)
1か月 2.75%
3か月 29.01%
これではニッセイナス100には勝てないですね。
返信削除ただ、イーマクシスの値下げを後押しするかも。
新NISAの成長枠対策なら、VUGやVGTをVシリーズで出せば売れるでしょう。
コメントありがとうございます。
返信削除>イーマクシスの値下げを後押しするかも。
既に700億円を集めていますので、目に見える形で純資産額が流出しない限りやる気はないと思います。
>VUGやVGTをVシリーズで出せば売れる
どれが当たるか分からないので、とりあえず数を撃ってみるという発想のほうがいいかもしれませんね。