ヤマゲン先生が、信託報酬0.05775%のはじめてのNISAオールカントリーとスリムオールカントリーについて論評しています。
※よろしければ、次の記事もご覧ください。
●【dポイントでslimシリーズが買える】大和コネクト証券の口座開設で1万2000円がもらえます
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/08/dslim12000.html
こちらです。
●新NISA「2つの投資枠」の超賢い使い方を教えよう
インデックスファンド「報酬値下げ合戦」は朗報
https://toyokeizai.net/articles/-/697345
【私の主観による超訳】
1,スリムオールカントリーがはじめてのNISAオールカントリーに対抗値下げした。しかし、信託報酬が半額になったと言っても100万円あたり年間556円でしかない。
2,スリムオールカントリーが仮に対抗値下げに踏み切らなかったとしても、所詮は100万円あたり年間556円の差にすぎないので、変更に要する時間コストを考えるとスリムオールカントリーのままでよかった。
3,信託報酬の引き下げ競争が発生したのは、セールスマンの勧めに従って投信を買う時代から投資家自身が自分で投信を選ぶ時代になったからである。
スリムオールカントリーが対抗値下げをして最低水準の信託報酬を維持したことは、これからインデックス投資を始める人に選んでもらえるという意味では効果的だった。
4,信託報酬は、既にこれ以上下がっても動くに値しない微差になったが、アメリカの例を見ると更に0.03%台まで下がる余地はありそう。
5,スリムオールカントリーは1兆円に到達したが、将来的には100兆円ファンドになることが「十分考えられる」。ただし、その場合は指数のライセンス料がネックになるので、指数提供会社との値下げ交渉や自家製インデックスの投入など幾つかの選択肢を検討しなければならないだろう。
6,新NISAでは、つみたて投資枠も成長投資枠も、どちらもスリムオールカントリーだけを買えばよい。
※この理由について、ヤマゲン先生は次のように説明しています。
7,スリムオールカントリーよりもスリム米国株の方が売れているが、
①米国株には地域リスクがある。
②運用競争では平均を持ってじっとしていることが有利である。
③分散投資は広いほうが安心である。
④スリムオールカントリーのほうが信託報酬が安い。
ことから、スリムオールカントリーのほうを勧める。
ヤマゲン先生は具体的な商品名を出して推奨していませんが(上記のまとめは私の主観による「超訳」ですので、ヤマゲン先生の正確なコメントは原文をご覧ください)、文脈からは「とにかくスリムオールカントリーだけをバイアンドホールドしろ」と言っているように読めます。
ヤマゲン先生は、スリムオールカントリーが100兆円ファンドになる(私の主観による超訳)と予言していますが、その意味はスリムオールカントリーが新NISAの定番ファンドになる(猫も杓子もスリムオールカントリーを買う)ということです。
ただ、私は、先進国株ファンドが好きなんですよね。
【先進国株ファンドが好きな理由】
しかし、新興国株インデックスの4割を占める中国や韓国では、資本主義の発展に不可欠な前提条件であるグローバリズム(ヒト・モノ・カネの移動の自由)が十分に機能していないのではないかという懸念があります。
したがって、私は、あえて新興国株投資をする必要はないと考えます。新興国を開発して発展させるのは先進国企業ですから、新興国が生み出す利益は先進国株を通じて間接的に得ることができるとも考えられるからです。
また、日本も先進国のメンバーですが、少子高齢化が進む日本の将来は明るいものではありません。ただし、だからと言ってグローバリズムが機能しない新興国とは異なり、積極的に投資先から排除する必要まではないと考えますが、信頼できる投資先(日本を含む先進国株ファンド)がないことから、日本を除く先進国株指数への連動を目指すインデックスファンドを選択しました。
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2023/05/20235_25.html
また、ロシアがウクライナに侵攻したことでロシア株が指数から除外されたように、中国が台湾に侵攻すれば中国株が指数から除外されるリスクがあります。また、中国に侵攻された台湾の株式市場は大変なことになりそうです。
MSCI社の全世界株指数に占める中国株と台湾株の割合はよく分からないため、FTSE社の全世界株指数で見てみると、中国は3.1%、台湾は1.9%(楽天全世界株の最新の月報から引用)ですので、5.0%が無価値になるリスクがあります。
私にとっては、先進国株ファンドのほうが全世界株ファンドよりもストレスがないわけですが、重要なことは、先進国株ファンドを選択するか全世界株ファンドを選択するかではなく、いついかなる時でもバイアンドホールドをひたすら継続することですから、自分にとってより安心できる、ストレスを感じないものに投資したほうがよいと考えます。
米国株の地域リスク、集中リスクの保険代として新興国株も組み入れるのはコストが高い。地政学リスクを過小評価している。
返信削除米国除く先進国までの組入れであれば許容できる。
日本株を過剰にもつのもリスクが高い。南海トラフ地震のリスクを過小評価している。
よって、mscikokusaiは良い選択肢でしょう。
三菱UFJ国際投信は直販で信報の販売会社分を無料にすればいい。
まだまだ下げられますよ。
私はオルカン派ですが、先進国株式クラスの方が強いと思います。先進国なので為替手数料含め株式売買コストがオルカンより低くなるはずです。新興国はその逆ですよね。0.1レベルの話ですが、それを積み重ねるのがインデックス投資ですから。新興国は時価総額比で持って、たまにホームランを打ってくれてやっと役に立つくらいのものだと思っています。
返信削除いつも楽しく拝見させていただいております。ところでいよいよ来年からNISAが始まりまり、このオルカンでの投資も考えています。そこで考えたのですが円安が続いている中、全力で枠を埋めていっていいものかどうかというところです。将来的には読めないので何も考えず全力か、心配なら5年で全力ではなく様子を見ながらか・・・と悩んでいます。男爵様はどのようにお考えでしょうか。
返信削除コメントありがとうございます。
返信削除>三菱UFJ国際投信は直販で信報の販売会社分を無料にすればいい。
公式ショップで値引き販売をすると一般の販売店が怒るのでやらないのと同じように、なかなか難しいと思います。
既にSBI証券がポイントバックという形でやっていることで目新しさもないですし。
>私はオルカン派ですが、先進国株式クラスの方が強いと思います。
どちらでもバイアンドホールドを継続できれば勝ちですから、自分にとって安心できる、ストレスのないほうを買えばよいと思います。
>円安が続いている中、全力で枠を埋めていっていいものかどうかというところです
全力で枠を埋めに行っても360万円×5年かかりますので、結果的に十分な時間分散になると思います。
積立投資よりも一括投資のほうがほぼすべてのケースでリターンが良い結果になりますが、一括投資直後に暴落すると投資が嫌になってバイアンドホールドができなくなりますので、私は、手持ちの余剰資金があったとしても5年程度の時間をかけて投下することをお勧めしています。
新NISAの360万円×5年は、手持ちの余剰資金がある人にとっては丁度いい塩梅だと思います。
新興国に投資すると不安な国の株価を調べたくなったり、その国の政治経済ニュースが気になりそう。もちろんオルカンなら分散されて影響は少ないですが。
返信削除一方、例えばアメリカなら当局に過去のショックの対策の経験があるので、見守って過ごせそう。
オルカン一本はシンプルだし、新興国が妙に気になる事がないならいいと思います。
はじめまして。私も先進国を積み立てております。
返信削除積み立てを始める際は男爵さまの旧ブログを大変参考にさせていただきました。
ありがとうございました。
ところで、先進国にしてもオルカンにしても運用会社は1つに絞っていいとお考えでしょうか?
例えば、たわらとslimを半々にしてリスクを分散させた方がいいのでしょうか?
また、同じ理由で証券会社もSBIと楽天などのように分散が必要でしょうか?
証券会社は別で資産を管理するというのは知っていますが、万が一のとき資産がスムーズに返金もしくは移管されるのかという心配もありまして。。。
よろしくお願いいたします。
インド株について
返信削除いつも記事を参考にさせて頂いています
最近、話題になっていますが、新興国株、特にインド株について、現時点での評価を教えてい頂ければ幸いです。
たわら男爵先生のブログを拝見し、2017年6月から松井証券で毎日3万円の投資信託を購入しております。男爵のご意見とは少々異なりますが、私なりの考えでたわら先進国90%、たわら国内株5%、たわら新興国5%をずっとバイアンドホールドし続けています。おかげ様で損益率58.3%の含み益を得ています。また、別に楽天証券でつみたてNISA(こちらはたわら先進国のみ)を年40万ずつやっています。
返信削除さて、そこで質問なのですが、実は余剰資金がだいたい2億円はあります。現在実行中の積立投資以外のこの2億の投資についての考え方をご教授いただけないでしょうか?使わない金額を60等分というつもりでいたのですが、積立開始当初は、事業がまだ先行き不透明だったため控えめ(毎日3万円)に投資をしてしまっておりました。そのため、寝かせてるお金が2億近くになった次第です。とはいえ、たわら先進国の設定来高値が今月2日を考えると、いま、積立額の増加をすべきか悩んでいます。自己増殖という理屈は恩恵ではわかっているのですが、、、
ちなみに、あと数年で50なので、その頃にはほぼリタイヤ生活を送りたい(多少のバイトで生活費を稼ぎたい)と考えています。
By1000万円の普通預金口座をたくさん抱えているバカ者
コメントありがとうございます。
返信削除>オルカン一本はシンプルだし、新興国が妙に気になる事がないならいいと思います
同感です。
>たわらとslimを半々にしてリスクを分散させた方がいいのでしょうか?
運用会社が破綻することはほぼ想定できませんし、もしそういうことになりそうでもどこかに事業譲渡するでしょうから、それほど心配する必要はないと思います。
アセットマネジメントONEは、みずほ70%、第一生命30%ですから、ここが破綻する状況になったら日本は大変なことになっているはずです。
ただ、金額が数千万から数億円単位になったら運用会社の分散も考えてもいいかもしれません。
>証券会社もSBIと楽天などのように分散が必要でしょうか?
私はこの点は全く気にしていません。
証券会社が破綻したとしても、どこか別の証券会社に事業譲渡されるでしょうから、数か月から1年程度の生活費を無リスク資産で確保しておけばよいと思っています。
>インド株について、現時点での評価を教えてい頂ければ幸いです。
最近、インドは無人探査機を月面着陸させましたよね。
頑張っているなあという感想しかないです。
ただ、資本主義にとっての必須条件であるヒト・モノ・カネの移動の自由化がカースト制度によって阻害されているのではないかという感じはしています。
IT産業にインド人の優秀な人材が多いのも、IT産業に従事するカーストがなかったからと言われていますし、大変そうです。
>私なりの考えでたわら先進国90%、たわら国内株5%、たわら新興国5%をずっとバイアンドホールドし続けています。おかげ様で損益率58.3%の含み益を得ています。
バイアンドホールドを継続することが何より大事です。
うまくいっているようで、よかったですね。
>たわら先進国の設定来高値が今月2日を考えると、いま、積立額の増加をすべきか悩んでいます。
私ならば、各社のクレカ投資を上限までした上で、SBI証券で1日15万円ずつの毎営業日積立てをして5年で2億円を投下します。
暴落を待っていても、来ないと投資機会を逃しますし、暴落が来たら来たで「もっと下がるのではないか」と思って投資機会を逃します。
>あと数年で50なので、その頃にはほぼリタイヤ生活を送りたい
外野からすると「2億円あれば投資しなくてもいいのでは?」と思いがちですが、当事者からするとリタイア後にお金が減り続ける生活はストレスですから、「2億円の4%で800万円だから2割の税金を引いても年600万円、毎月50万円を使っても資産は減らない」というように生きたいんですよね。
よく分かります。
ただ、2億円を一括投資した数か月後に暴落が発生すると悲しいので、やはり5年程度かけて投下すべきです。
>1000万円の普通預金口座をたくさん抱えている
個人向け国債変動10を買うべきです。