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【先頭固定】誰でもできる超カンタン投資術(2024.3)

本稿は、当ブログ(「 たわら男爵のインデックスファンド投資術 」)及び旧ブログ(「 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ 」)の集大成として、何らの知識がなくても実践できる資産形成の具体的なやり方をお伝えするものです(この記事の後で カテゴリ ...

2024年6月27日木曜日

スリム先進国株の運用報告書が公開されました

スリム先進国株は、2024年4月25日に第7期の決算日を迎えました。
第7期運用報告書が公開されたので、その内容を確認してみます。



スリム先進国株の「信託報酬を除くコスト」は、次のとおりです。


第7期(2023.4.26~2024.4.25) 0.038%


第6期(2022.4.26~2023.4.25)が0.040%でしたので、微減したことになります。

とはいえ、これだけでは分かりにくいので、競合ファンドと比較してみます。


たわら先進国株(2022.10.13~2023.10.12) 0.034%
ニッセイ外国株(2022.11.22~2023.11.20) 0.027%


安い順に並び替えてみます。


1,ニッセイ外国株 0.027%
2,たわら先進国株 0.034%
3,スリム先進国株 0.038%


かつてニッセイ外国株は高コストで有名でしたが、運用報告書の数字を見る限りではいい感じです。
とはいえ、運用期間を見てみると、たわら先進国株とニッセイ外国株は1か月しかズレていませんが、スリム先進国株は半年ズレていますので、単純に数字だけを比較することはできません。また、売買委託手数料を株の売買代金に含める取引方法を選択すると、運用報告書の数字上では売買委託手数料はゼロになるため、運用期間が重なっていたとしてもやはり単純に数字だけを比較することはできません。

そこで、基準価額の騰落率で比較してみます。

●たわら先進国株 
3か月 9.79%
6か月 26.86%
1年 37.91%
3年 78.56%
5年 168.55%

●ニッセイ外国株 
3か月 9.79%
6か月 26.85%
1年 37.89%
3年 78.49%
5年 168.60%

●スリム先進国株
3か月 9.82%
6か月 26.90%
1年 37.94%
3年 78.81%
5年 169.06%



直近1年までのリターンを見ると、たわら先進国株とニッセイ外国株はほぼ同じですが、スリム先進国株とは、


3か月 0.03%
6か月 0.04~0.05%
1年 0.03~0.05%


の差(スリム先進国株の上振れ)があります。

※直近1年までのリターンで比較したのは、信託報酬の引き下げ競争が一応の落ち着きをみたからです。
たわら先進国株は、2023年3月24日、信託報酬を0.09889%に引き下げる旨を発表し(実施日は2023年4月7日)、最安値を単独更新しました。
これに対し、スリム先進国株は、2023年3月30日、たわら先進国株に対抗値下げする旨を発表しました(実施日は2023年5月11日)。
さらに、ニッセイ外国株は、2023年5月29日、たわら先進国株とスリム先進国株に対抗値下げする旨を発表しました(実施日は2023年6月14日)。
したがって、直近1年までのリターンは、全て同じ信託報酬の下での数字ということになります。



スリム先進国株は純資産額に応じて漸減する信託報酬を採用していることから、このおかげなのかもしれないと思ったものの、


純資産額が4000億円のとき 0.09889%(たわら先進国株、ニッセイ外国株と同率)
純資産額が6000億円のとき 0.09878%
純資産額が8000億円のとき 0.09865%

というように、純資産額が8000億円のときでも1年で0.00024%差でしかないため、3か月で0.03%、6か月で0.04~0.05%、1年で0.03~0.05%の差の説明にはなりません。

この原因をいろいろと考えたのですが、おそらく資金の流出入額の影響なのかなと考えています。
最近の資金流出入額は、次のとおりです。


2023年11月
たわら 74億5800万円
スリム 45億8400万円
ニッセイ -4億7900万円(流出)

2023年12月
たわら 81億9800万円
スリム 31億9200万円
ニッセイ -30億9500万円(流出)

2024年1月
たわら 99億2200万円
スリム 75億8300万円
ニッセイ -3億6900万円(流出)

2024年2月
たわら 105億7900万円
スリム 86億9100万円
ニッセイ 24億3700万円

2024年3月
たわら 107億3000万円
スリム 69億1000万円
ニッセイ 13億4200万円

2024年4月
たわら 123億0300万円
スリム 87億6800万円
ニッセイ 29億1800万円

2024年5月
たわら 196億1000万円
スリム 103億6600万円
ニッセイ 36億6200万円


たわら先進国株の純資産額は6000億円規模です。そこに100億円規模(1.67%)の新規資金が毎月流れ込んできているわけですから(5月は200億円規模=3.3%)、運用の安定性にとっては明らかなマイナス要因となります。

これに対し、スリム先進国株の純資産額は8000億円規模です。そこに50億円規模(0.63%)や100億円規模(1.25%)の新規資金が毎月流れ込んだとしても、運用の安定性に及ぼす影響は比較的軽微です。

とはいえ、たわら先進国株に流れ込む新規資金のほとんどはネット経由ではなくリアル店舗経由のため、資金の動きを事前に予測して対応しやすいのではないかと思われ、たわら先進国株の純資産額が積み上がることで運用に及ぼす悪影響も徐々に解消されていくのではないかと期待しています。
【参考】
●たわら先進国株、全国各地の地銀・証券会社・信金・労金の顧客が無茶苦茶買っている(ネット証券の顧客は買っていない)
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2024/06/blog-post_19.html


※スリム先進国株と同じ8000億円規模のニッセイ外国株がスリム先進国株に劣後している理由はよく分かりませんが、特定口座で保有しているニッセイ外国株を売却し、そのお金を使ってNISA口座で別の投信(例えばスリムオルカン)を買っている人が結構いるからではないか(昨年末の資金流出はそのせいか)と思っています。


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