第7期運用報告書が公開されたので、その内容を確認してみます。
スリム先進国株の「信託報酬を除くコスト」は、次のとおりです。
第7期(2023.4.26~2024.4.25) 0.038%
第6期(2022.4.26~2023.4.25)が0.040%でしたので、微減したことになります。
とはいえ、これだけでは分かりにくいので、競合ファンドと比較してみます。
たわら先進国株(2022.10.13~2023.10.12) 0.034%
ニッセイ外国株(2022.11.22~2023.11.20) 0.027%
安い順に並び替えてみます。
1,ニッセイ外国株 0.027%
2,たわら先進国株 0.034%
3,スリム先進国株 0.038%
というように、純資産額が8000億円のときでも1年で0.00024%差でしかないため、3か月で0.03%、6か月で0.04~0.05%、1年で0.03~0.05%の差の説明にはなりません。
この原因をいろいろと考えたのですが、おそらく資金の流出入額の影響なのかなと考えています。
最近の資金流出入額は、次のとおりです。
2023年11月
たわら 74億5800万円
スリム 45億8400万円
ニッセイ -4億7900万円(流出)
2023年12月
たわら 81億9800万円
スリム 31億9200万円
ニッセイ -30億9500万円(流出)
2024年1月
たわら 99億2200万円
スリム 75億8300万円
ニッセイ -3億6900万円(流出)
2024年2月
たわら 105億7900万円
スリム 86億9100万円
ニッセイ 24億3700万円
2024年3月
たわら 107億3000万円
スリム 69億1000万円
ニッセイ 13億4200万円
2024年4月
たわら 123億0300万円
スリム 87億6800万円
ニッセイ 29億1800万円
2024年5月
たわら 196億1000万円
スリム 103億6600万円
ニッセイ 36億6200万円
たわら先進国株の純資産額は6000億円規模です。そこに100億円規模(1.67%)の新規資金が毎月流れ込んできているわけですから(5月は200億円規模=3.3%)、運用の安定性にとっては明らかなマイナス要因となります。
これに対し、スリム先進国株の純資産額は8000億円規模です。そこに50億円規模(0.63%)や100億円規模(1.25%)の新規資金が毎月流れ込んだとしても、運用の安定性に及ぼす影響は比較的軽微です。
とはいえ、たわら先進国株に流れ込む新規資金のほとんどはネット経由ではなくリアル店舗経由のため、資金の動きを事前に予測して対応しやすいのではないかと思われ、たわら先進国株の純資産額が積み上がることで運用に及ぼす悪影響も徐々に解消されていくのではないかと期待しています。
【参考】
●たわら先進国株、全国各地の地銀・証券会社・信金・労金の顧客が無茶苦茶買っている(ネット証券の顧客は買っていない)
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2024/06/blog-post_19.html
※スリム先進国株と同じ8000億円規模のニッセイ外国株がスリム先進国株に劣後している理由はよく分かりませんが、特定口座で保有しているニッセイ外国株を売却し、そのお金を使ってNISA口座で別の投信(例えばスリムオルカン)を買っている人が結構いるからではないか(昨年末の資金流出はそのせいか)と思っています。
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