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【先頭固定】誰でもできる超カンタン投資術(2024.3)

本稿は、当ブログ(「 たわら男爵のインデックスファンド投資術 」)及び旧ブログ(「 40代でアーリーリタイアしたおっさんがたわら先進国株でベンツを買うブログ 」)の集大成として、何らの知識がなくても実践できる資産形成の具体的なやり方をお伝えするものです(この記事の後で カテゴリ ...

2024年12月10日火曜日

【正式発表】スリムS&P500、0.0814%(実質0.07713%)に信託報酬を引き下げ(2025.1.25~)

 「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が信託報酬を引き下げます。


※正式発表されました。追記をご覧ください。


ソースは、下記の日経速報ニュース(2024/12/09 18:00 )です。楽天証券の口座保有者であれば、楽天テレコム21経由で全文を無料で読めます。


●国内最大投信「スリムS&P500」手数料下げ 競争激しく-【イブニングスクープ】
スリムS&P500の信託報酬は現在、純資産残高に応じて年0.09240〜0.09372%の間で変動する設定になっている。これを年0.07568%〜0.08140%に変更する。
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬(0.05753〜0.05775%)は据え置く



これは楽天プラスS&P500への対抗値下げになります。

楽天プラスS&P500の信託報酬は0.077%ですので、スリムS&P500の0.0814%は依然として楽天プラスS&P500よりも高いのですが、楽天プラスS&P500はスリムS&P500よりも「信託報酬を除く費用」が高いので、トータルコストではスリムS&P500のほうが安くなります。


●楽天プラスS&P500
信託報酬0.077%+その他費用0.024%0.101%

●スリムS&P500
信託報酬0.09372%+その他費用0.011%0.10472%

信託報酬0.0814%+その他費用0.011%0.0924%


これに対し、スリムオルカン(信託報酬0.05775%)が楽天プラスオールカントリー(信託報酬0.0561%)に対抗値下げしないのは、信託報酬で見れば負けているものの、トータルコストで見れば勝っているからです。

●楽天プラスオールカントリー
信託報酬0.0561%+その他費用0.140%0.1961%

●スリムオルカン
信託報酬0.05775%+その他費用0.055%0.11275%


【参考】
●楽天プラスシリーズの実質コストが判明、スリムS&P500は約束を守って対抗値下げをするのか?
https://tawaradanshaku.blogspot.com/2024/09/sp500.html



ただ、昔のスリムシリーズであれば、S&P500もオルカンも、即座に楽天プラスの信託報酬と同率まで対抗値下げしたはずです。

今回の微妙な値下げは、「この程度にとどめたとしても客は逃げない」という絶対王者による自信の表れなのでしょうね。



【2025.12.10追記】

正式発表されました。

https://www.am.mufg.jp/fund/topics/253266s_2412.pdf?_gl=1*1999f7e*_gcl_au*Mzg4MTEwODA0LjE3Mjg2ODM2MTE.*_ga*MTY4Mzg3Njg4Ny4xNjY1NDEyNzY2*_ga_3ZNV996Y9H*MTczMzc5MzE3My4yMzkuMC4xNzMzNzkzMTc0LjU5LjAuMA..



信託報酬が引き下げられるのは、スリムS&P500だけでなくスリム全米株(ベンチマークは「MSCI USAインベスタブル・マーケット指数」)についてもです。


スリムシリーズは純資産額が増えれば増えるほど信託報酬が漸減するシステムを採用しています。

このシステムは実際の信託報酬率が幾らなのかが非常に分かりにくいのでやめたほうがよいと思うのですが、スリムS&P500に関して


2024年12月9日現在の純資産総額(6兆1,648億円)に、2025年1月25日以降の新しい信託報酬率を適用して推計した 信託報酬率(表示桁数未満四捨五入)は「0.07713%(年率・税込み)」。

という参考表記がなされています。


楽天プラスS&P500の信託報酬は税込0.077%ですので、「信託報酬」では負けるものの「信託報酬」+「信託報酬を除く費用」のトータルコストでは勝っているということではなく、「信託報酬」そのものでも勝っていることになります(厳密には現時点では微差で負けているものの、純資産額の増加によってすぐに逆転します)。

しかし、繰り返しますが、このシステムは非常に分かりにくく運用会社の自己満足でしかありません(今回も、純資産額が幾らになれば楽天プラスS&P500と並ぶのか、あるいは追い抜くことになるのかがさっぱり分かりません)。かつてのスリムシリーズであれば純資産額に関係なくシンプルに税込0.077%にしていたはずです。スリムシリーズは我が国を代表するインデックスファンドシリーズですから、正々堂々たる横綱相撲をとってほしいものです。


9 件のコメント:

  1. 楽天プラス側の第1期の総コストが判明したのが9月。にも関わらずslimがこの発表を12月まで引っ張ったのは、純粋に社内での検討・決裁に時間を要した(やる気がなかったとも言う)のか、あるいは、どうせ下げるなら年末は翌年の投資戦略を考える人が多いと見てそこにぶつけて来たのか。

    今年も12月は、各社色々動きがあるかもしれませんね。

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  2. 楽天SP500の反撃に期待したい
    信報のターゲットは0.05台(マネックス専売のつみたてisharesSP500やニッセイS米国500と同水準)
    三菱の再値下げは不可避になり、SBIも堪らずVOO買うだけファンドを捨てて自主運用のSP500ファンドを投入するでしょう

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  3. スリム先進国株も経費率値下げしてほしいものですね。すっかり先進国株の影が薄くなってしまいました。長期的に見ると一番良い投資対象だと思うのですが。

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  4. コメントありがとうございます。

    >slimがこの発表を12月まで引っ張ったのは、純粋に社内での検討・決裁に時間を要した

    純資産額が増えることで実質的な信託報酬率が0.077%になるのを待っていたところ、年末が迫ってもう待てず、0.07713%で発表してしまうことになったような気がしています。

    >信報のターゲットは0.05台(マネックス専売のつみたてisharesSP500やニッセイS米国500と同水準)

    ニッセイS米国株は主要ネット証券で販売されており、純資産額も150億円です。
    ただ、運用期間10か月(第1期運用期間)の「信託報酬を除く費用」が0.132%と悲しいことになっています。ただ、その84%が保管費用ですので、第2期以降のコスト低減に期待したいところです。

    >SBIも堪らずVOO買うだけファンドを捨てて自主運用のSP500ファンドを投入するでしょう

    現物運用の経験があれば何もETFを買うだけファンドを選択する必要がなかったことからすると、これからも人気が出そうなETFを買うだけファンドを量産して数撃ちゃ当たる戦術(当たらないものはテコ入れせずに放置して新たなファンドを投入し続ける)でいくような気がしています。

    >スリム先進国株も経費率値下げしてほしいものですね。

    トータルコストがより安いファンドが登場しないと動かないでしょうね。
    楽天プラス先進国株にもっと頑張ってもらうしかなさそうです。

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  5. いつも拝見しています。
    楽天証券で800万程度たわらノーロード先進国株式を持っています。
    投信保有ポイントが無いことに最近ようやく気付いて落ち込んでいます。
    楽天証券の場合は投信残高ポイントプログラムの対象である楽天プラスシリーズのほうがよいでしょうか?
    SBIに乗り換えるのがかなり面倒なので、銘柄を変えるくらいの労力でマシな状況にしたいです。
    楽天・プラス・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド
    楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド
    がたわらノーロード先進国株式に近いと思うのですが、どちらがよいでしょうか?
    ご意見お聞かせいただけますか。

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  6. ちなみに男爵さんがアメリカ一本の投資信託を選ばなければいけないとしたら、どこの証券会社でどの投資信託を選びますか?
    ちなみに私はsbivtiとSlimS&P500で悩み、本音ではVTIの方が良いかと思いながらもスリムシリーズには今後NISAも移管可能になったときの選択肢が残ると考え、あえてSlimS&P500にしました。それとポイント競争はいつか終わりが来るの見据え、あえてポイントはつかないが、定率解約やシステムの安心感のある楽天にしました。この考えはどうでしょうか?

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  7. コメントありがとうございます。

    >楽天証券の場合は投信残高ポイントプログラムの対象である楽天プラスシリーズのほうがよいでしょうか?
    SBIに乗り換えるのがかなり面倒なので、銘柄を変えるくらいの労力でマシな状況にしたいです。

    私ならばSBI証券に乗り換えて、たわら先進国株は移管します。

    >どちらがよいでしょうか?

    楽天プラスの先進国株は純資産額が少なすぎます。
    S&P500は先進国株とは全く違いますので、代わりになりません。

    たわら先進国株の投信残高ポイントは年0.05%です。800万円×0.05%=4000円にすぎませんので、どうしても楽天証券がよいのであれば4000円のコストを払ったと考えてたわら先進国株を継続保有することをお勧めします。

    >男爵さんがアメリカ一本の投資信託を選ばなければいけないとしたら、どこの証券会社でどの投資信託を選びますか?

    投信残高ポイントがあるSBI証券でスリムS&P500を買います。信託報酬が0.077%にはどこも勝てないからです。

    >私はsbivtiとSlimS&P500で悩み、本音ではVTIの方が良いかと思いながらもSlimS&P500にしました。

    VTIもVOOも大した違いはなく、気持ちの問題程度にすぎないと思います。
    米国株ファンドが欲しいのであれば、スリムS&P500を買っておけば間違いはなさそうです。

    >あえてポイントはつかないが、定率解約やシステムの安心感のある楽天にしました。

    投信残高ポイントがいつまで続くかは分かりませんが、松井証券が参入しましたので、松井証券が大嫌いな北尾さんがやめるとは思えず、北尾さん(73歳)が元気なうちは続くのではないかと期待しています。

    なお、楽天証券がシステム面で安心できるとは思いませんし、SBI証券は2025年中に定率売却に対応しますので、もらえるうちにもらえるだけのポイントをもらったほうがよいと考えています。

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  8. ●スリムS&P500
    信託報酬0.05775%+その他費用0.055%=0.11275%

    スリムオルカンと間違ってますね。

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  9. ご指摘ありがとうございます。
    該当部分を訂正しました。

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